対決編

第1話 最弱達の練習

ある日の課外授業にて、ザタン達は学校から離れた誰も使われていない闘技場を借りて、ザタンvsアーチチームの前代未聞ハンディキャップマッチをワリンの指示で行っていた。


ロ「セイッ!セイッ!」


ロージの素早い正拳突きの連打だが、ザタンは華麗に避けていく。


ヤ「ロージさん、援護しますわ!」


ヤルルは巨大な猪を召喚させてザタンに突進、ロージは反応して避けるが、ザタンは大きくジャンプして猪の頭に乗り剣を脳天に突き刺す。


「ブヒィ!!」と悲鳴をあげて消滅していく猪。


ア「ラファイア!」


着地の隙にアーチが炎の渦でザタンを囲む


オ「痺れろ!プライシス!」


オリマの魔法でザタンは足が動けなくなる。


ザ「なるほど、さすが……」


ミ「イヤォ!!」


獣化した炎耐性のミッドが雄叫びをあげながら炎の中を突っ込んできてザタンの脳天に蹴りを食らわせると衝撃で煙が舞うのでミッドは透かさず離れる。


ア「どうでした?やりました?」


ミ「急所は当てたはずだけど……」


煙が無くなるとピンピンしたザタンが居て、剣で切って炎の渦を消滅させる。


ロ「マジかよ……」


オ「…………」


ヤ「さすがに疲れますわね……」


ワ「そこまで!」


息を切らしていたのを確認して、ワリンが止めに入った。


ワ「ザタン、みんなと戦ってみてどうだった?」


ザ「うーむ、皆上手いこと連携取れていたが、悪い面は、アーチとオリマは素早く詠唱、ヤルちゃんはもっと強い魔物を召喚して、ロージは技のコンパクトとスピードを、ミッドはパワー強化した方が良いな」


アーチ達はメモを取りながらうなずく


ワ「私はやらないつもりだったけど見てたら燃えてきた。やっても良いわよね?」


ザ「……ったく面倒くせぇな。まぁ、良いけどよ」


事態を察知したアーチ達は客席に向かう。


ワ「もし、私が勝ったら何でも言うことを聞いてもらってもいいかしら?」


ザ「好きにしろ……」


ワ「言ったわね?じゃあ行くわよ!」


ワリンは素早く詠唱して地面からホーミング式の尖った岩をザタンに向けて撃つが、ザタンは素早く避ける。


ワ「やるじゃない。今のは新作なんだけど、しかしまだ終わりじゃないわ!」


ワリンの視線が若干上を向いていたのでザタンは上を見ると、岩の小さな塊が岩石になってザタンの脳天に落ちてくるが剣で弾いて対処する。


ワ「まだ終わりじゃないわよ?」


弾いた岩がビリヤード状に跳ね返り何度もザタンを襲うが跳ね返す。


ワ「よし!キタ!」


ザ「何っ!?」


ザタンは片足が埋まる。


ワ「かかったわね。180度からくる岩石を跳ね返せるものなら跳ね返してみなさい!」


ザ「さすがはワリン俺の幼なじみだ。しかし……」


ザタンは片足の靴を脱ぎながらジャンプする。


ワ「なっ!避けた!?」


ザタンは一瞬のうちに即座に後ろにまわり刃物を突きつける。


ザ「さぁ、諦めろ」


ワ「わかったわ……」


ワリンは岩石を消滅させて勝負がついた。


ワ「デートが……。デートが……」


ワリンは負けて落ち込んでいる。


ミ「あ~あ。先生の背中が小さく♪」


オ「無様」


ヤ「プッ……!(笑)」


ザ「お前ら酷いな……」


ヤルルが近づいてきて、耳打ちでデートしてあげるようにザタンに告げる。


ザ「オホン!えー……ワリン?」


ワ「デートが……。デートが……。」


ザ「その、今日は訓練付き合ってくれてありがとうな?良ければ俺とデートしないか?」


ワ「デートが……。へっ?デート?私と?」


ザ「ダメか?」


ワ「いやいやいや!行く行く行く!すぐにでも行く!」


ア「チョロいですね」


ミ「チョロいね♪」


オ「チョロい」


ロ「チョロいな」


ヤ「チョロいですわね」


ザ「だからお前ら酷いな……」


こうしてワリンとデートすることになった。

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