漂流する死体
六月が来るとそれは憂鬱の痛みって事 体がおしえてくれる
誕生日が二週間続いて そしてあなたの居ない空間は
漂流する死体を どこかに隠して 存在し続ける
新しく始まった命よりも 滅んでしまった肉体の比率が大きくて
私の周りには 死が纏わりついているんじゃないかって 不安になる
暗くした浴室に 乳白色のお湯を張ったバスタブ
私は生ぬるいお湯の中で 膝を抱えて無になる
羊水の感じを思い浮かべて 私はゆらゆら揺れて無になる
目を閉じて そのまま呼吸の感覚も忘れてしまえたらいいのに
偶然を装って 獣は近付く 温泉街の色事
実在したチンピラとその無垢な女の映画は 生々しすぎて 吐いた
朝まで待って 空が薄暗さを漂わせ始めてから 家路についた
私はローラになれなかった デール・クーパーは私を探すだろうか
ダイアン 私を悩ませる存在になるなんて 知る由もなかった
ラップド イン プラスチック なんていい響きなんだろう
私の死体はどんなだろう どんな顔をして死んでいるんだろう
時々不安に押しつぶされそうになって 平常心を保ち続けて
それで私は異常なんだって思いこむ バカみたい
友達が見た水死体は おぞましいものだったから
ローラはラッキーだったんだな
ローラなんて嫌い 私ずっとルーシーとアンディーの事が気になってる
こびとのダンスと きょじんの警告
私寝ないで待っている 今日も待っている
悪徳の栄えを読みながら 待っている
ドーナツたべて ワシントンに引っ越す夢でも見ながら 待っている
あなたは来ないけど 待っている 不安と一緒にずっと
きっと あっち側で指をくわえて のどが渇くみたいに
フェアウェル この世は永くて退屈
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