ドラゴン・ジャンクボックス

桐生龍次

13月を待つ

冬の時期が来た。

さむいさむい、冬の日が。

今日も明日も、自転車走らせて。

さむいさむい、外の空気を吸う。


凍りそうな-1℃の空気を肺いっぱいに溜め込んで。

厚着した服やネックウォーマーや帽子の隙から入り込んだ冷たい空気を肌で感じて。

息を白くさせたまま。


白く色づき始める世界を眺め、自転車は走る。


「13月を待つ…か」

「まあ、ぼくが思うに、これを書こうと思ったのは」

「世界の終わりと冬の景色がマッチングしたように思えたから、かな」


『13月を待つ/Wait for ENDecember』

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