第17話 連合国で評判の低い特殊部隊と地を這う悪魔
未知の攻撃の恐怖
暗殺者を撃退したことは連合国軍でちょっとしたニュースになったそうだ。
それでも、リジェットさんが組織したこの部隊に対して懐疑的な声は多く、
ライバル勢力などは、すべてが自作自演ではないかなどと疑う者もいるらしい。
リジェット「皆さん、頑張りましょうね」
シスナ「リジェット、じゃんじゃん仕事もらってきてよね」
シスナは評判を上げようと躍起だが
まぁ、俺からしてみれば、どうでもいいことだ。
目的さえ果たせれば問題ないんだから
俺の本質はとにかく消極的なんだな・・・
「ケイシュウは、すぐに 俺TUEEEをサボる 癖がある、そういうところはビシバシ矯正していくからな!」
この場に師匠が居れば、こう言われただろう。
どんな刑に処されていたかわからんな。
・・・俺TUEEEをサボる って何だよ
$$$
聖教会の経典に記される神話時代の悪魔の名前である。
今、帝国軍内では、その単語が・・・都市伝説のたぐいか怪談話のように密かにささやかれている。
この私クルーガーもその不可思議な現象を目の当たりにしたことがある。
連合国の南の国境沿いの荒野にシゼロスというマフィアまがいの集団がいた。
つぶすことは容易であったが、連合国側にじわじわダメージを与える目的で、秘密裏に資金援助していた。だが、最近、奴らの組織が壊滅したとの一報が入った。
誰一人殺されていないのに組織として機能しなくなった。
そんな報告だ。当局としても意味が分からなかったので、危険ではあるが、直接人員を派遣して事情を聞く羽目になった。正直私は気が引けた。
以前の彼らの事を思い出す。
「クルーガー?・・・ははは、いい女じゃねーか・・・交渉役に寄こされたってことは一晩お相手してくれるってことかぁ?・・・気の強そうなアンタを屈服させるのは最高にいい気分だろうぜ!!がはははは」
周りの輩たちも大笑いする。
ああ、こいつらに銃弾をぶち込んでやりたい・・・
命令じゃなかったら射殺しているところだ・・・
不可思議な現象後、
事情を聞きに行ってみたら・・・
「クルーガー様・・・すいません、すいません・・・前回は調子こいていました・・・私を叱って下さい・・・気の強そうなアナタに調教されるのも良いかもしれません///」
キャラが
変わっとる・・・
別の意味で、銃弾をぶち込みたい気分だ・・・
たった一ヶ月の間に何があったのか、
それを聞いても要領を得ない。
『何者かに襲撃を受けた』
彼らが口にできるのはここまでなのだ。
それが誰でどんな奴なのか
それに話が及ぶとガクガクと膝を震わせて、地面に膝をついてそれ以上言葉を発することが出来ない。
魔術による催眠効果などの検査もなされたが、原因がわかることはなかったという
ヘクトル殿にも同じ現象が起きていた。
そんなものが実在するとは考え辛い。
だが、連合国の謎の攻撃手段であることは間違いなさそうだ。
ただ
未だ被害が少ないこともあり、
帝国軍の上層部まで まだまだ認識されていない のが実情だ。
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