脛（スネ）を蹴る事だけに特化した武術を修めた俺は異国の地で特殊部隊やってます。

第1話 つまらない仕事

『ポケインこそが礼儀正しい』

あくまでズボンのポッケに手を入れること、

ジャケットのポケットに手を入れるのは・・・なんかダサいからな

ただし、パーカーはその限りではない。

・・・それ一般常識だと行儀悪いと思うんだが、

真夜中の廃墟・・・

放置されて寂れてもまだ電気が通っているネオンの光

所々、漏電している音も聞こえる。

ひとりの男がガラの悪い連中に囲まれていた。

ライトに照らされてもなお

ポケットに手を入れた男は余裕な態度を崩さない。

ひゃっはー！！

ガラの悪い男のひとりが男に突っ込む。

鉄パイプを振り下ろそうとした瞬間、

男はすっころんで横転する。

その謎の攻撃にガラの悪い連中は尻込みするが、

リーダーらしき男の命令で一斉に飛びかかる。

全く・・・手間が省けて助かるな・・・

数分後、男はその場所をあとにする。

ガラの悪い男たちは全員、脛（スネ）をおさえて気絶していたそうだった。