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目次
お前はひとりで歩いてゆけ
庭のツツジが咲き始めました
僕たちの家の庭にも
ツツジがありましたね
あれも美しく咲いているでしょう
子供たちは元気でいますか
僕のことを少しは話していませんか
それとももう忘れてしまいましたか
みんなに会いたいです
彼女たちに伝えられないことを
こうして綴っては捨てる
言葉の役割が伝えることなら
お前が書いているものは一体なんだ
受精に達し得なかった無数の種のように
彼女たちに届くこともなく
ただ記憶の海へ溶け
お前の臓腑の底で澱となる
伝えられないことを不幸だと思うのか
そうではない
想えることを幸いと知れ
たとえ彼女たちの場所に存在の余地がなくとも
彼女たちが彼女たちなりに
健康に懸命に生きていることに
想いを馳せられる
それこそこの上ない幸福だと知り
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