先端恐怖症の彼女
ユリは尖ったものが怖いみたい
エンピツの芯や包丁の刃先
そういうものを直視できなくて
もしちょっとでも見てしまったら
目頭を押さえてかがみ込んで
回復にはけっこう時間がかかる
トウフの角にだって目を伏せるんだ
そうして目を背けたまま
トウフを潰してから食べる
そんなだから
僕は彼女を責めようがない
どんなに僕が彼女のことを悦ばせても
おんなじように応えてくれることはない
でも愛してるからね
いいんだ
そうだ!
トウフを食べるときのように
目を閉じて頬張っちゃえば…
…そんなことは言わないさ
愛してるからね
いいんだ
…そんなに尖ってないんだけどなぁ
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