今年もオーストラリアからカレンダーが届きました。
かとも
今年もオーストラリアからカレンダーが届きました。
フィジーで知り合ったオーストラリア人のヘレンおばさんから、今年も、クリスマスカードと、とても美しいオーストラリアのカレンダーが届きました。
25年以上前のことです。
当時勤めていた会社の30代独身男性3人組でスキューバダイビングをするために、フィジーを訪れた時の事です。
こう書くと格好良さげですが、当時、独身男性3人で海外旅行というと何かといやらしい疑いの目で見られるので、魚に詳しいとかいうわけでもなく、ダイビングの前夜は酒が飲めなくなるので、最初のうちに1日2ダイブだけして、あとはのんびり、プールサイドのバーでトロピカルドリンクなどを楽しみ、あわよくば素敵な女性達と知り合って、そのまま恋に落ちる… そんな計画を立てていました。
ダイビングに限らず、オプショナルツアーなどの料金は、日本から予約するより現地へ行ってから探す方が遥かに安いので、フィジーでもホテルの中にあるトラベルデスクで、手配をすることに致しました。
ホテルの前の海岸が「鬼の洗濯岩」のようで、ホテル滞在中はプールでのみしか泳げませんでしたので、ダイビングの翌日は、マナ島という、砂浜があってマリンスポーツやシュノーケルで遊べるという、リゾートアイランドへの日帰りクルーズツアーというのも、一緒に申し込んでおきました。
さてそのマナ島クルーズ日帰りツアーの日の朝、ホテルへ迎えに来たのは、なんとタクシー1台だけ、そのタクシーに乗り込んだのは、私たち3人組とオージーの老夫婦1組でした。
前の補助席にその夫婦、後部座席に私たち3人組が詰め込まれ、ドアを閉めても車内灯が消えないオンボロタクシー、いやな予感がしたのでした。
タクシーが海辺の空き地に到着すると、目の前に「矢切の渡し」にエンジンを付けただけ!のようなポンポン船が1艘泊まっています。
確か、案内のパンフには片道2時間のクルーズと書いてあったはず、パンフの船の写真と全然違います。
こんな船で2時間?…
騙されたか!と後悔する間もなく、とりあえず、帰りはちゃんと迎えにくるのか!とタクシーの運転手を問い詰めると、帰りはバスが出迎えると。
その空地には建物らしいモノもなく、ほんとに大丈夫なのか不安になってきました。
『船に乗って、マリンスポーツとか遊べる島に行くよ』位しか伝えていない連れの二人はノンキなものでしたが、よほど私が険しい顔をしていたらしく、見かねたオージー夫妻の旦那さんブライアンおじさんが、
「大丈夫。私たちも一緒だから、ついてきなさい」
と、言葉をかけてくれたのでした。
そのポンポン船は、まさしく「渡し船」で、数分で大きなクルーズ客船へと乗り込むことができ、胸をなでおろしました。
そのクルーズ船には、日本人がたくさん乗っていました。
日本の旅行会社の合同新入社員研修の団体と乗り合わせてしまったようで、彼らは船の上で彼ら同志やたらと名刺交換しておりました。
ブライアンおじさんが、その光景を不思議そうにして見てましたが、説明するのが面倒なので、私もわからないふりをしました。
船は、色んな国の乗客がいるエリアとその研修団体のエリアに分かれてしまっていて、私らは、研修のエリアへは行きませんでした。
結局、その日はその夫妻とその島で食事をし、マリンスポーツのできる若い女の子のいそうな浜へは行かず、人けのない別の浜で、男3人シュノーケルで遊んで過ごしたのでした。
その後の滞在もその夫妻と同じホテルでしたので、オージーマザー、ジャパニーズサンズと、おたがい、家族で旅行に来ているような時を過ごしました。
いつか必ずオーストラリアへ行きますと、その夫妻もいつか日本に旅したときには会いましょうと…
そんな約束をしていましたが、いまだ、再会できていません。
私に子供ができた時は、ぬいぐるみを送ってきてくれました。
クリスマスには毎年カレンダーを送ってきてくれます。
また会える日まで、お二人とも元気でいて欲しいものです。
今年もオーストラリアからカレンダーが届きました。 かとも @katomomomo
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