第十一回 人間相手に話せないこと
お久しぶりです。深夜の更新、こんばんは。まあタイトル通りのことをやっただけです。怠けました。義務でもないので罪悪感はありませんが……なんて可愛くないことを言ってみたり。
私は普段、こんなことは言わない。可愛くないこと、困らせること、相手にそぐわないことは言わない。私は、人に本当に大切なことは相談しない。できない。
物がそうであるように、人にも適材適所がある。学校で一緒に過ごすのにちょうどいい人、放課後一緒にいたい人、部活仲間としていたい人(もっとも、これは勝手に決まるのだけれど)、恋愛相談をしたい人、愚痴をこぼしたい人……エトセトラエトセトラ。私は交友関係が広い方ではないので、これらの、適した人というのはほとんど被る。適した人に適した話をするのは当然で、そして私の周りには私の本当に大切な部分を話したい人はいないと、ただそれだけです。家族なんかは近しすぎて余計に何も言えない。私、思春期なので!
案外こういった場の方がなんでも言えるものだ。だってみんなにとって、これはフィクション・空想・絵空事。かえってそれが心地いい。それに、大それた思いではないのだ。つまらない、本当につまらないこと。
私は、消えてしまいたい。誰の記憶にも残らず、痕跡も無く、この世界から消えちゃいたい。贅沢を言えば、陽光降り注ぐ春のある日にパッと桜の花びらになって私は居なくなりたい。今すぐでもいいけど。
私は死にたくないけど、生は苦しみだから。楽に生きたいだけなのに、そのためにしたくない事までしなければならないなら、消えたい。
友人は笑顔で語る、将来の夢を。そんなに働きたいか?私はいつもリスクが頭に浮かんで何にも手を出せない。
「獣医に」「大好きな動物の死を見つめる職業だね」
「カウンセラーに」「食べていくのは大変なんじゃない?」
「精神科医に」「電車によくいる彼らに話しかけられた時、お前どうしたんだっけ?」
「働きたくない」「生きていけない」
「消えたい」「いいね、それ。不可能な点を除けば」
詰まる所、消えるというのが一番リスクがない。楽で、優しい。でも現実に消えるというのは不可能で、死は苦しみを伴うし、私の死を悲しむ人はいる。そもそも大前提として死にたくはないのだ。
こんなことを言えば、友人はどうするか。同調、解決法の提案、慰め、転じて自分の話を始める奴もいるだろうなぁ……。
そうではない、そうではないのだ。ただ、聞いてほしい。私は働きたくない、消えちゃいたい。でも生きたいのだから働くし消えない。生きる。外野がとやかく言うなよと、まあ身勝手に思うわけです。でもだからって「今から言うことをただ黙って聞いてくれ」だなんて言えるわけがない。大事な友達なんだ、相手には人格がある。意思がある。人間。感情があって意思を持つ生き物に返事すら求めないのならマネキンと同じなのだ。
私はいい子で、優しい。でも見せない。
人間になんて生まれたくなかった。木になりたかったな。白樺の木、好きなんだ。
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