ロックグラスの中身

カゲトモ

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「あ、ごめんサリナ、もう着いちゃったみたい」

「あ、そうなんだ。良かったじゃん、早く迎えに来てくれて」

「えー、別に迎えに来なくていいって言ったのになぁ」

「可愛い奥さんに夜道を歩かせられないでしょ」

「ふふ、そんなことないし」

「ほら、早く行きなよ。彼待ってんでしょ」

「そうだけど、サリナは? 一緒に帰らないの?」

「あたし? あたしはもうちょっと飲んで行くよ。明日は休みだし、待ってる彼もいないしね」

「もぉ。帰り道気を付けてよね、明るい道通って帰るんだよ」

「はいはい、ほらほら待ってるから」

「お会計しなきゃ」

「いいよいいよ、今日はあたしのおごり。結婚祝いってことで」

「え~? 御祝儀も貰うのにぃ?」

「それじゃ今日の分引いた金額入れとくね」

「えぇ~?」

「ほらほら行った行った。彼を凍えさす気?」

「はーい。じゃ、お言葉に甘えまーす。サリナ、ごちそう様。またね。次は結婚式で」

「はいはい、来週ね」

「ありがとね、バイバイ」

「うん、ばいばい」

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