二階から目薬
めぞうなぎ
二階から目薬
「星空が綺麗だね」
「あれは何の星?」
「黒星だね」
「縁起が悪い」
「目下空を見上げているわけだけど、上目遣いの反対って何だろう?」
「下を見てるわけだから……落ち目?」
「意味が違う」
「視力が弱かったら、弱り目で目つきが悪くなるから祟り目だね。ジト目だね」
「一人で何を言ってるの?」
「茶色の瞳の人はお茶目だね」
「問題になるよ」
「大目玉喰らう羽目になるかな」
「その目算は高い」
「私の目論見が……」
「目先の事だけに捉われず、目端を利かすために、もっと鳥瞰って言うか、広い視座で構えた方がいいよ」
「鳥の目線はいいんだけどさ……」
「うん?」
「鳥目だと暗い状況下では夜目が利かないよね」
「駄目か」
「どう贔屓目に見ても」
「目が五つ入ってるから五目だね」
「勇んで欲目とか言わなくてよかった……。今回の目玉ボケだね」
「目に目をかけておいた甲斐があった」
「以上、題目は目という名目でお送りしました」
「またの機会にお目にかかりましょう」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます