復讐から始まる異世界壊滅記

長谷川光太

第1話夢は夢である



僕はどうしてこうなんだろう。学校に行く度いじめを受けて罵倒されたりイタズラが過ぎて死ぬような思いまでした事もあった。ううんあれは、イタズラじゃなくて本当に殺そうとしていた。

カッターを持って僕の腕に沢山斬りつける。本人曰く「死ぬか実験」といい僕の腕に沢山斬りつける。


何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も


止める奴はいなくて皆笑いながら俺を見る。こんなのが小学生からある。いじめてる奴は変わらずずっと僕をいじめてる。いじめてる奴は飽きたのか僕の腕を斬りつける事をやめて帰っていた。こんな事が何回もあったから学校がなんとかしてくれると甘い考えを持っていたが、学校は何もしなかった。恐らく権力で封じられているのであろう。でも抗って欲しかった。でも教師は何もしてくれなかった。そう何も。いつの間にか髪の毛の一部が白くなっていた。まるで何かが抜けているような。そしてある帰りの事、


「こっちに来いよクズ」


「わ、分かったよ」


今は校舎裏でまた殴ったり蹴られたり斬りつけられたりするのか。


「俺たちはなんて言った、四千万もってこいて言っただろクズ」


「そんなの持ってなんかないよ」


「なら体で払うしかねぇな」


そう言って五人係で体や足や腕カッターを出し斬りつける。慣れてしまったのか痛みをあまり感じない。僕もついに壊れて来たかな。


今は夕暮れどき太陽が沈んだ瞬間周りの風景が変わった。学校裏に居たはずの僕達は如何にもにも中世ローマ風のところに着く。辺り見回すと暗くてわからないが周りには白い柱が何本も立っている。下を見ると訳の分からない字が円形常に書かれていた。周りは驚き一人は呆然としもう一人はまだ俺を斬りつける。すると、コツコツと近づいてくる音がした。そこに居たのは優しそうで王冠を被り赤と金色のマントつけていた。ありがちの王様て感じだった。王様はこう言った。


「異世界から来たものよ良くぞ来た。我々の都合で召喚させてもらいすまなかった。少しこちらに来てくれ」


慌てながらも皆は王様について行く。僕は後の方からついて行く。ついて行くとお付きの人達が沢山並んでいた。とても美人な方ばかりであった、僕は少し照れつつも歩く。廊下でも大層広く住めるのではないかと思わせるでかさ。廊下を進み王の間に着いた。王様はお付きの人共に玉座に座り杖をお付きの人に私僕らに、


「君達は召喚された事でまだ現状把握できて居ないであろう。こちらの都合で呼ばせていただいた事を度々重ね謝らせてもらう。わしらの国は今地獄の軍に襲われていてな。ワシらも抵抗はしたが無理であった。だから異世界の勇者に頼るしかなかった。」


そこからはこれから戦場に出る事そして君達には凄い能力がある事、一度はラノベを読んでいたものならわかるはずだ異世界転生など夢の夢なのだから。心踊るのは無理な話だ。僕は少し期待している、なぜだって僕はラノベを沢山読んで異世界の知識なら誰も負ける気がかしないからである。自分も最強チーター組だなと思っている中、王様はお付きの人に「あれを頼めるか」と言いお付きの人にガラスの球体を取りに行かせた。王様が説明するにこれにかざすと力が分かるのだという。これはテンプレのチートや凄いのがお約束。僕にはこれまで災難だったから最強能力でこの世界を救ってハーレムみたいな感じが作れるな!いじめっ子達は最初に手をがざす。


「一人目斎藤クルセ」


自分の名前を挙げ手をがざす。かざすと手から紋様見たいのが現れた。王様は「おおー」と驚いていた。


「クルセ君は炎を操れる勇者のようじゃな」


クルセは嬉しくガッツポーズをする。周りの四人は「おめでとう」と送る。無論僕がしたら、「喋るなゴミ」とか言われそうで怖いから言わない。次は、


「二人目佐藤神事」


おんなじように手をがざすと色が違うが同じ紋様が出て来た


「これは水の勇者の証だなこれまた凄い」


神事も嬉しかったのか皆とハイタッチをする。俺を除いて。なんかもう分かって来た皆違う属性の勇者になるんだろうどうせ。その予想は的中し、木や光とかでできた。もうテンプレ過ぎて面白くないな。最後のいじめっ子にしてリーダー格の


「五人目黒峰高貴」


僕はアイツが嫌いだ、おもて面はいい顔してるが裏は僕を斬りつける事を躊躇なくやるやつだからである。ち、どうせ「凄いぞクロミネ君」見たいで凄いチート能力だろう。その予想はまた的中する。それは当たり前だろう僕はラノベを読みまくったからこのぐらいお手の物。


王様は「これは勇者ではなく覇者であるぞ」


ん、覇者?


ここは全属性使えてなおかつ神の恩恵とかあるものじゃないの?そう思っていると王様が、


「覇者はこの地の王を表すいわゆるクロミネ君はこの地の王人間界の王に相応しいと神が決められたのであろう。有難や有難や」


王様は手を合わせ黒峰にお辞儀する。黒峰は当然みたいな顔だ。佐藤や斎藤らが「やっぱ黒峰はちがうか畜生」とか言いいほめていた。そして僕の番がやって来た。周りは期待の目しているが黒峰達は只々睨むだけだった。

俺は災難続きだったからアイツより強い能力が欲しい、一撃で倒せる力、異能能力とか無限に撃てる魔法とがいい、いや絶対くる神様は僕にも強い力をくれたはずだから僕は信じる。

手をがざし浮かび上がって来たのは、


「これは!」


王様が驚いているこれは間違いなくチート能力だ!やっぱり神様は僕を、、、


「紋様が出たと思ったら消えたな」


消えた、、、そんなはず無い!そう思い手の甲を見るとそこには何もなかった。


どうして、、、、、


「まぁ、そんな事もあるじゃろ気にすることはない、出ない紋様の奴は大概奴隷になる奴らのことじゃがまぁ頑張りたまえ」


黒峰達は爆笑していた。「ギャハハ」「人生残念過ぎだろ」「人生乙笑笑」


なんでだよ僕は、、、僕は、、、神にさえ嫌われているのか、、、、でも話には良くあるラノベではこの後に能力が出るに決まっている。それは凄いチート能力でしたみたいな。よしそれを信じよう


「皆疲れているかも知れん。特にキラサカくんは、見なる者この勇者達を部屋に案内せよ」


キラサカくんとは僕の事、本名は吉良坂太斗まぁどうでもいいよね。今は疲れたからすぐ眠りたい、明日から修行して強くなろこれお決まりの定番だからね。


皆は部屋に連れられ歩く。またどデカイ廊下を通る。外を見ると月に変わっていた。部屋に案内され一人一人に部屋の場所を告げお付きの人はいなくなってしまった。僕は大きなベットにダイブしてそのまま眠りについてしまった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


王様はある人と話していた。


「キラサカくんは不良品だな、他は神がかった能力を有していながら紋様無しとは、キラサカくんは寝ているあいだ地下のあそこに入れてやれ。後はお前の好きにしていいぞジェロノフ。」


王様はジェロノフという人にいう。


「かしこかしこかしこまりました、王様。俺っちの好きにしていいんですね、実験したりしても」


「構わんどうせ奴隷になる運命だわしらでいじってやった方がありがたいじゃろ」


「ケケケ、そうでね王様それでは失礼します。もうワクワクしていてね。今すぐ実験したくてたまらない」


ぼさついた髪をかきむしりメガネをクイっと上げ王様から立ち去る。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


目がさめるとそこは台の上で寝かされていた。暗く目の前の天井にあるのは蜘蛛の巣とライトだった。


え、どういう事?理解できない?ベットにダイブしてそこから寝てたはず


すると奥からコツコツと歩く音がした。


「やぁ、起きたね僕の名前は天才科学者の

ジェロノフ、皆は俺を『人体実験の科学者』と言われている。これからよろしくね、キラサカくん」


ジェロノフという男は自己紹介を終えるとまたコツコツと歩き出し僕の隣にある刃物を持ち出し、


「これから楽しい楽しい実験の時間だ。君も楽しめるように痛みを存分に味わえるよう頑張るから楽しんでね」


「やだ、、、辞めてくれお願いだ、、、誰か助けて、、、」


「まずは目ん玉をくり抜いてさっき体の中に入れた魔人の血が再生するかを見るからねぇ?」


ジェロノフは吉良坂の目ん玉の周りをジョキジョキと切る。


「イタイ!!!イタァァァァァイ!!!!辞めて!!!お願い!!!だから!!!辞めて!!!!イタァァァァァイ!!!イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ!!!!」


吉良坂の絶叫は誰にも届かず聞こえない。彼の夢に見た異世界生活。夢は夢であって現実にはならない。彼の異世界壊滅記はここから始まる。






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