駄馬は、実は・・・一般認識とは真逆の意味でした

 ダバダバダ・ダバダバダ・ダーバーダ・ダバダバダ・ダバダバダ・・・


 フランス映画「男と女」のスキャットとは関係はありません。

 スキャット=人の声を楽器に見立てた音楽。今でいう、ボイスパーカッション?



 駄馬だば、それは足の遅い【駄目な馬】の事だと、誰しもが思っている。10人に聞けば、まず10人が「ノロマな馬」や「ぼんやりした馬」と答えるものと思われる。

 100人に聞けば、返ってくる言葉は同じかな?

 では、1000人に聞けば。いや、100万人に聞けば、そのうちの百人二百人は違った答えが出せるのかもしれない。


 実は、駄馬とは、とても【働き者】な馬を指す言葉。


 自分の体より大きな物などを、その身に背負って【運ぶ】事に長けた馬のことを指す言葉。

 駄馬の駄の字は、【荷駄馬】を指す。貨物を運ぶ流通を司る意味を持つ。決して足が速いわけでもないが、必要不可欠な要素を携えたもの。



 【駄獣だじゅう】とは、その身に荷物をくくりつけて運ぶ獣を指す言葉。 

 駄馬の他にも、牛や驢馬ろばも駄獣として使われる。

 中には犬も含まれるわけで、駄犬と言ったら正確には荷物を運搬する犬を指す。猟犬もある意味では、狩った獲物を運んでいるので、実は駄犬といえる。

 となると、駝鳥ならぬ駄鳥も荷物を運ぶことに長けたものとなる。例えるならば、伝書鳩がその内に含まれるのだろう。



 【輓獣ばんじゅう】とは、橇や車などをき動かす獣を指す言葉。

 この場合、輓馬ばんば輓曳ばんえい競馬などで知られるわけだが、くのは馬に限らず、牛や犬もその範疇に入れられる。



 なので、駄馬は本来の意味では、【辛い仕事】でも寡黙でよく働く【働き者】を指す言葉。

 いつしか、その事をよく知らない誰かが誤解をした結果、まるで駄目なモノとしてのイメージが定着してしまった結果だと思われる。


 とはいえ、駄猫という言葉があるが、駄猫は駄猫なりにその身で荷駄を運んでいると私は思う。人々にゆとりリラックスという名の気持ちや癒しを運搬しているのでは?



 だとしても、駄目人間は・・・結局ダメな人? 目で運ぶ?=見ているだけという意味もあるのかも?

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