イカ墨とタコ墨の違い?

 烏賊イカタコも墨を吐く。そう違いはないと思われがちだが、実は大いに違いが在るそうな。


 なので、私なりの違いの解釈を一つ。


 イカ墨はけむに巻き、タコ墨は目眩まし。


 イカ墨とタコ墨、似ているようでいて、実は全く別の性質を持つもの。

 イカ墨は、アミノ酸から出来ているために粘性がある、そのため他のものとも絡みやすく美味しく感じられる。なので、イカ墨パスタやイカ墨パエリなどが作られている。

 だが、蛸墨はサラリとしすぎていて、なおかつアミノ酸などの旨味が感じられないのと、墨袋を持たないために利用されることがないという。



 偶にタコの墨で習字をする話を見かけると思うが、実は蛸墨は字を書いたりするのには向いていない。どんどん薄くなってしまい、最終的に何が書かれているかもわからなくなるのと、大変に滲みやすいのだとか。

 逆に、かつてのヨーロッパでは、インクはイカ墨を使っていた。その名残はいま現代にも伝わっている。

 その名残とは、年代を感じさせる色として用いられる【セピア色】。実は、セピアはイカ墨を意味し、書いて時間が経って乾くと同時に色せてしまう字のことをセピアという。今でもイカ墨のインクは売られているが、取れる量がイカ一匹に付き、5ml程採れたらいい方なので、イカ一匹で何文字書かけるかどうか。手紙一通でどれだけのイカをキレイに捌かなければならないかを考えると、ほんの小瓶(小指第一関節分?)で数万円位はしていたかと。



 さて、私が最初に言った言葉は、イカは煙に巻き、タコは目眩まし。


 イカ墨にはアミノ酸が含まれるために、その美味なる味をばら撒くことで相手を【煙に巻く】ことで逃れる。味と匂いを残しているために、相手にはまだ其処にいると錯覚させて、その間により遠くへ逃れるための手段。

 蛸墨はさらりとしていて一時は【目を暗ませ】、そのつかの間に擬態するための手段として活用している。眼の前から消えることで、既にその場に居ないと錯覚させて追跡を振り切る手段。


 と、この様に捉えている次第。


 いかんせん、聞きかじった耳学問であるために、実は間違っているかもしれない。

 なお、私は生物学とかそいう専門分野はさっぱりわかりません。ですが、想像する限りでは、こうなのではないかと考察する次第。

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