第20話

【カップル1】

アホ先輩×世話焼き後輩(#5)


先輩「なぁ、後輩よ」


後輩「なんです?」


先輩「小さな頃の夢はあったか?」


後輩「そうですね、小学校の卒業文集みたいなやつには『お父さん』って書きましたね」


先輩「ほう」


後輩「なんとなく、憧れだったんですよ。物語の影響だったのか、父親の影響だったのかは覚えていませんが」


先輩「奇遇だな。私は将来の夢を『お母さん』と書いたぞ」


後輩「それは奇遇ですね。理由は覚えているんですか?」


先輩「私は昔から母性溢れる少女だからな。現実的に叶いそうな夢を書いたのだろう」


後輩「?」


先輩「鳩がタネマシンガンくらったような顔だな」


後輩「そんな苦痛そうな顔してますかね」


先輩「とにかく、これは運命なのかもしれないぞ。なんなら、私たちで夢を叶えるか? ははは、なんてな」


後輩「……それも悪くありませんね」


先輩「え……」


後輩「ははは、鳩が豆鉄砲を食ったような顔ですね」



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僕たちのSS 燎(kagari) @sh8530

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