4章 あなたに会えて #1

2週間ほど前に部活で練習していたところ突然倒れて意識を失ってしまったことで入院した私は 笑ったり、泣いたりといった表情が消えてしまった。


女子バレーボール部のエースとして、毎日ハードな練習をしていたから、疲労がたまったり、ストレスとかの影響かと思われていた。


原因がわからなく、治療法もわからないけど、とりあえずリラックスのために外出許可が出された。


今日は12月21 日。


クリスマスの4日前だ。


久々ひさびさの外の空気は気持ちよかった。


病院のあの独特の匂いは小さい頃から苦手だ。


大きな伸びをしていると、


「ふふっ、気持ちいいわね。早く良くなれば退院できるから、頑張ろうね。」


と優しい声でカウンセラーの優香ゆうか先生ははげましてくれた。


私が入院している『うみなし病院』の近くにはちょっとした湖があって町内ちょうない釣人つりびとにとっては穴場あなばの釣りスポットだ。


しばらくその湖に沿って歩いていたけど、優香先生の案内でちょっとした商店街に入った。

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