Mirage

ノン❄

第1話

Mirage-1


Parisでのレセプションに出席した

皆、そのブランドの洋服を纏い、

少し上向き加減に歩く


ふと目にした女性

海外のモデルに比毛をとらない程の美貌だが、すぐに日本人だとわかった


賑わう人の隙間からちらつく彼女の姿を目で追ってた

サングラスをかけてたせいでその視線がばれないことを安心しながら…。





仕事で出席したレセプション。

相変わらずの雰囲気、笑顔で挨拶するのにもウンザリしてた頃


あの人

アジア人…日本人かな?

サングラスをかけて目線はわからないけれど、何となく、視線を感じる



こちらに来て3年

日本人に会うのは珍しくもなかったけど、どこか気になるあの空気感


partyも終わりに近付いた時


「あの…」


声をかけたのは私からだった



真っ直ぐこちらに近付いてきた彼女

甘い香水の匂いがフワリと鼻をくすぐると顔を少し傾げて俺を見た


「あの…」


初めたのは彼女からだった

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