06 翡翠の星、輝く



 水底のようにひたすら暗くて 重くて浮き上がる事の出来ない世界にいた

 夜空を流れる星の色も分からずに 手を伸ばしても届かない 掴めない

 願いを伝える言葉すら 枯れた声では届けられない


 冷たくなった心を温めてくれたのは 友達と過ごしたかけがえのない時間


 色のない世界 意味をなさない景色 ただそこにあるだけのものを

 鮮やかな色をつけてくれた 世界が変わっていく

 空に輝く星の色 あんなにきれいな翡翠色をしていた


 星に言葉が届かないのなら 声の代わりに音楽を

 一人で駄目なら 皆で伝えればいい

 一度で叶わないなら何度でも 続けられる

 尽きぬ事のない心の調べよ 空へ届け


 終わりを告げる鐘が鳴り響く 音を立て崩れ去る古い世界

 今再生の鐘の音と共に 新しく生まれ変わっていく


 空っぽだった世界に満ちていく


 たくさんの喜びと幸せ

 星の音と輝き


 今踏み出して 世界が生まれ変わるから


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩集 翡翠の星、輝く 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ