第3話 や……殺りましたか?
「やっ、やりましたか……?」
「いや、目に見えてやれてないよ。相手ピンピンしてるよ」
「くそう……まさかここまでのめり込んでしまうとは……スマ○ラ恐るべし!です」
「僕が言えた義理じゃないと思うけど、香織って結構影響されやすいよね」
翌日、日曜日。香織の両親が日帰り旅行に出掛けたと言うので、今日はウチで家デート。両親も香織の事をかなり気に入っていて、寧ろ最近では香織が家にいると僕が邪険にされる程。いや、両親と彼女の仲が良いのは良いことだ。うん。
「ところで母さん」
「何かしら?」
「なんで僕の部屋でス○ブラやってるの?」
「香織ちゃん強いからお母さんちょっと困っちゃう」
「困るのは僕だよ」
母さんは○カチュウ無双がスタイルだ。尻尾でカチ上げて雷、電撃、尻尾、体当たりとどうやってるのか皆目検討も付かないが無限コンボの始まりだ。
「で、香織はまたなんで○カリオを?」
「目が瀬野さんに似ているからです」
「…………」
素直に照れる。
「お熱いのも良いけど、勉強は大丈夫?今年受験生でしょ?」
「僕も香織はそこそこ勉強が出来るからね。そもそも、勉強をしようとしたら唐突に○マブラを勧めてきたの誰だっけ?」
うちで僕の学力を知っているのは父さんと妹だ。母さんはそこら辺大らか。いや、もしかすると興味がないのかもしれない。下手すればうちで一番秀才で多才なのは母さんだ。昔から、「あまり勉強していない自分が出来たのだから、息子も出来るんじゃない?」みたいな感じだったので、まあ気が楽と言えば楽かな。
「そう言えば、何処の高校に行くんだっけ?」
「え、そこから?」
「市内の進学校です、真矢さん」
「そうなの」
「はい。特色は……」
「確か、部活動が盛んなんだよ」
「進学校なのに?」
「進学校でも盛んな所は盛んだよ」
「そうなの?母さんの時は……どうだったけな?」
「いや、知らないけど」
そう言えば、母さんの過去を詳しく知らない。父さんに聞いた事は……あったかな?多分、あまり気にせず過ごしてきたと思う。今度聞いてみようかな。
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