これでいいのだ

夏目ぽぷら

第1話 ランドセル

「ただいま~!」


小学生になったばっかりの息子・はるくんが、学校から帰ってきました。


「ままー!

おやつ食べていーい?」

「手洗ってからねー!」

「はーい!」


はるくんは、玄関から少し離れたところにある、キッチンの流しで、手を洗っています。


私は、2階から玄関に向かい、落ちているはるくんのランドセルを見つけます。


「今日は手紙持ってかえったー?」

「わすれたー!」


いやいや、忘れたって・・・。(;^ω^)


私は、ランドセルを探します。

すると・・・。


「わぁっ!?」


「どうしたのー?」

手を洗い終わったはるくんが、私の

ところへ走ってきました。


「えーっと、これはなんですか?」

「桜です!(-^〇^-)」


桜、ですか・・・。

そんなキラキラな笑顔で言わないでよ・・・(´・ω・`)


「あーあ、だめじゃん。

ランドセルに桜の花びら入れちゃ・・・。」

「てさげカバンならいい?」

「持ってかえってきちゃだめだって~!」


ホント、困った息子だ・・・。


「だって、きれいだったし、みんな

風でバラバラになっちゃうから、かわいそうかなー、って。」


うん、そうだね。

・・・叱るに叱れないよ!!(>_<)


「そっかぁ。

でもだめだよ?」

「はーい!」


その元気な「はーい!」は、どこまで信じていいのやら・・・。


・・・このあと、ランドセルの中身をぜんぶだしました。(^^;


大変だったけど、はるくんがいうとおりきれいだったよ、桜!

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