竜の絆

孤川 海鈴

01 プロローグ

 落ちる、落ちる、落ちる…。

 真っ暗な中、俺は為すすべも無く落ちていく。

 きっと遥か上方では、「あいつ」があの下卑た微笑を浮かべているのだろう。

 ……やめよう。考えていると気分が悪くなってくる。


 右手が何かを掴んだ。が、「それ」には俺の体重を支えるほどの強度は無かったらしい。共に落ちていく中、無機質な手触りの「それ」は確かに言った。






















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