嗚呼
自分のツイートやリプが他人の真似をしているだけだと気付いたのは24歳の秋のことだった。
その日は妙に暖房が効いていて部屋が暑かったが、消すほどでもなかった。
水槽の中にいるちょっと大きめのミシシッピアカミミガメが首を傾げた。
彼女の名前はミッフィー。大人しい亀だ。
私がミッフィーに餌をあげると、ミッフィーは嬉しそうに食べていた。
テレビを見ていると、突然電話が掛かってきた。
私は調子が悪かったので電話を無視した。
Twitterアプリを開くと、そこには虚無の世界が広がっていた。まぁ、いつもの事なんだが。
適当にフォロワーにリプを送って、その後麻婆豆腐を作った。
麻婆豆腐は正直不味かった。こんな料理を作るならいつも通りパスタを作っておけばよかった。
「ハハハハハッ」
突然誰かの笑い声が聞こえた。
「えっ、誰?」
部屋中を見渡してみたけど誰もいなかった。
気味が悪くてその日はなかなか眠れなかった。
でも、明日は月曜日で仕事だから無理矢理寝るしかなかった。
次の日、トーストに苺ジャムを塗って食べているとまた「ハハハハハッ」と声が聞こえてきた。
ついに私の頭はおかしくなってしまった。
精神科で統合失調症と診断されて精神病棟に入院しないといけなくなるのだろうか。
統合失調症になったら人生終わりだ。
「終わりだっ!終わりだっ!」
私は布団の中でわんわん泣いた。仕事に行ける精神状態ではなくなってしまった。
仕事は体調不良で休むことにした。
私が休んだところで誰も困らない。どうせ私は戦力外の無能。
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