ランゲージゲーム

非リア充兼復讐の鬼

オメガの美青年、アルファの憂鬱

大人の事情で妊娠したりする美青年、アルファはオメガの童貞。オメガの愛人を一人でも多く囲う事がアルファのステータス…と言われている世界、チソポで暮らしているアルファは紛らわしい自分の名前が大嫌いな好青年。








「…だーかーらーオレはアルファって名前のオメ…」

受付嬢の姿がある室内。そこでアルファをアルファだと勘違いした受付嬢に自分はオメガだと説明しているアルファは男感のある美貌の持ち主。家族思いでアルファの愛人になる事で得られるカネで家族に楽をさせる目的で定期的に開かれているパーティーに参加しようとしているアルファは数分後、パーティー会場の中にいた。

極太フランクフルトやカッチカチの冷凍チョコバナナが並んでいるテーブル。シャンデリアやワイングラスがあるそこでアルファは自分と同じオメガと思しき青年を口説こうとしているっぽいアルファを眺めている。

…短小で淡白なアルファの男の愛人になれるといいけど…。

アルファがフランクフルトをかじりながら物思いにふけっていた時、受付に現れた一人のアルファ(男)がその口を開いた。

「こんばんは」

男はその男感のある美貌に笑みを浮かべ言葉を続けた。

「アルファのオメガです」

「?」

理解力の乏しい受付譲は男がオメガと言う名前のアルファだという事をすぐに理解しなかった。

「…だから俺はオメガって名前のアルファなんだって!」オメガがそう言い苛立ちを露わにした時、アルファが視線を移した。

その時、アルファがいる方向に視線を移したオメガとアルファの視線が重なった。

!あの子かわいーっ。

オメガは自分より頭一つ分小さいアルファの体つきや顔にその顔を綻ばせた。

その時オメガの笑顔にそれまで一度も感じた事のなかった何かを感じたアルファはその首を傾げた。

鈍感な童貞でもあるアルファはほどなくしてアルファがいる場所に足を運んだオメガに声をかけられた。

「こんばんは」

「こんばんは」

「君ってアルファ?」

「ハイ」

オメガは肩を落とした。

ちきしょーっっ。

オメガがそう思った直後アルファが「あっでもステータスはオメガです」と言いオメガを驚かせた。

「?」

「オレ、アルファって名前のオメガなんです」

その時、運命を感じたオメガは数日前、オメガと同じアルファがいる室内にいた。


「…お前なんでオメガの愛人作らねぇの?」

シャンパンを飲みながらオメガにそう言ったアルファはオメガの恩人。カネでオメガと言う名前の愛人を何人も囲う…と言うステータスに汚さを感じるオメガは富豪。独身で仕事人間のオメガはタチの好青年。男を抱いた経験はあるが父親になった事はないオメガはその時しぶしぶオメガの愛人を作る事を決めた。

後日、アルファがいる会場に足を運びアルファと出会ったオメガはアルファに自分の紛らわしい名前を教えた。

「…あなたも紛らわしい名前つけられたんですか」

アルファは自分と似た境遇のオメガに親近感を覚えた。

それから急接近した二人は愛人契約を結びデートを重ねた後一夜を共にする…と言う恋人同士のような関係を築いた。








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