第223話情報

それなりの手間暇と交通費を払っての直訴であったが、何の効果もないまま終わったお披露目会。


仲間の待つ基地に戻った俺と桜子がやったのは、仲間に対しての説明であった。


毎度おなじみの会議室に集まってもらう。


「最悪、よしかさんの従妹を連れて帰ると思ってたんだけどな」


嫁を自称する魔女に、こう言われさえしたぞ。


「で、その従妹は美少女やったんか?」


サラさんやはり、いつも通りだ。


「今回は女の子が増えなかったけど、そんなことはどうでもいい。俺が困ってるのは、これからの対処方法について」


育った環境のせいで、弱者の気持ちが理解できないののは。


先輩から言われた”取引”であるが、具体的にどういうことを彼女にもちかけたらいいのか分からない。


「それに、先輩も今忙しいみたいだし」


もしかしたらまた、海外に行くかもしれないとのことだ。


その合間で俺の対応をしてくれたので、マジで感謝。


「とはいえ、先輩にあまり頼りっきりになれないのは事実なんだよね」


だからこそ、余計にどうののはに対処すべきか分からない。


という趣旨のことを、マイシスターと共に周りの女の子に説明した。


「変なものに巻き込まれるお前だが、今回は積極的に首をつっこんでないか?」


「頼られた以上、相手を見捨てれないんだよ」


サーシャがそう言ってきたので、俺はそう返す。


「お前はそういう男だったな」


昔のことを思い出したら、メチャクチャ恥ずかしい。


我ながら、よくあそこまでやったものだ。


赤面し、サーシャと見つめあってしまう


「2人とも、自分達の世界から帰ってきて」


オリヴィアに言われ、ハッとする。


「ボクだっていろいろあるのに。今のところ、何もしてもらってない気がする」


嫌そうな顔で言い出すが、こいつはそんなに抱えてるものが大きいのか?


「ボクから言えるのは、情報収集をしたらどうかということだね」


言われてみたら、先輩の従妹ということくらいしか知らないし。


「もしかしたら、家庭環境もトラブルを抱えてるかもしれへんで」


「あんたが言うな」


そうは返したが、やることは一応決まった。

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