女神の襲来

第111話プロローグ③

「いやー、暇だな」


というより、このごろ刺激がない。


鹿島一族の一件が解決してから、もう数週間。


すこし前までは騒がしかったけど、このごろは特に何も起きていなかった。


当然、AAや魔法を使いこなすための訓練は続けてはいるが、やっているのはそれだけ。


「それなら、神道のお勉強をいたしましょう」


そういうのはもちろん、マイシスターである。


「くどいぞ。一族に入る気はない」


「なら、ボクといちゃつこう」


巨乳を見せつけるかのように、前かがみで迫る自称嫁。


結構どきっとくるな。


「俺に本妻はいらない。全員を平等に愛するのだ」


「建前はね」


こんなやりとりをするだけの、退屈だがおだやかな日々。


しかし、波乱の種は突如やってくる。


海を隔てた、大きな大陸から。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る