第15話専用機

「専用機ですか?」


 見学中だが質問した。


「お前は知らないのか。こいつら2人は、国から専用のAAが与えられているんだ」


「俺みたいな感じに?」


 俺のはデーター収集用の機体だ。

 

こいつらも?


「そう思ってくれていい。専用機を渡すと決めたのは、私ではなくこいつらの本国であるがな」


「へー」


 俺も日本政府が決めたみたいだしな。


同じだ。


もの珍しそうな目で見ていたからか、サーシャが反応してくる。


「なんだ? お前に見せるものではないぞ」


「分かっているよ」


 俺も他人に見せびらかしたりしないからね


「ボクは一樹になら、いくらでも見せてあげる」


「見ないよ」


 着替えの時と同じ返しをする。


 見せてくれるのなら、見てみたいが。


「専用機でも、ボクの裸でも、好きなだけ見て。一樹になら、何をされてもいい」


「そういうことばかり言うなよ」


 あんまり俺をからかうな。


「お前ら、そこまでにしろ」


 そんなことをやっているから、怒られたじゃないか。


「教官。ボクは真剣ですよ」


「いいから無駄話はやめ、とっととAAを脱いで戻ってこい」


「はい、わかりました」

 

オリヴィアが走っていく


もうサーシャは行ったようだな。


「お前も明日からみっちりしごいてやるからな」

 

笑顔だった。


「お手柔らかにお願いします」

 

ひきつった笑みで答えた。

 

おそらく、相当ハードなのだろうな。


「全員戻って来たな。それにて今日の訓練を終わりにする」

 

そうやって、今日の授業は終わった。


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