第6話転機


 転校手続きを終え、俺はAFの基地に連れて行かれた。


 基地って国内にあるんだね。

 

日本を出るものだと思っていた。


 でも、一日中移動をしたから,くたくたになる。


 異世界化した場所近くに基地を作り、AFはそこで活動しているらしい。


 ほかの場所にも、こんな基地は何個かあるようだ。


 そのうちの1つにある特別教室に、転入するわけである。


当たり前であるが、母親に事情を説明するのはかなり大変であった。


一応「住み込みのバイトをするから、しばらく家を出る」でごまかしておいたさ。


 母からは「苦労を掛けるね」と言われ、快く送り出してもらえた。


 本当は危険と隣り合わせの環境に身を置くんだけどな。


隣りあわせなのは、危険だけじゃなく女の子もだったか。


どれぐらいかわいい娘がいるのだろう?


とは言え、母をだましてしまったのは、正直言って心苦しい。


友人とも離れることになるし。


たくさん稼いで、育ててもらった恩返しするからな。


 俺のバイタルチェク役として、佐伯さんがついてきた。


「研修所の仕事はいいのですか?」


「ええ。異世界化の影響を調べるのが仕事だしね。AF部隊の下請けもしている研究所だから」

 

そうですか。


「では、この基地の責任者に会いに行きましょう。日本人よ」


 佐伯さんに連れられ、基地司令の部屋に連れられていく。


まだ荷物は持ったままだ。


「どんな人ですか?」


 女性将校みたいな人?


「違うわ」


 なら、どんな感じ?


「AFを作った1人よ」


「すごい人ですね」


「軍需企業と強いパイプを持って、ハードの面を作り上げたとか。陰陽師の血を引き継いでると聞いたわ」


「なるほど」


「この部屋よ。入って」


 佐伯さんに言われ、扉をノックした。

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