剣と魔法と能無しクズと

佐々木雄

プロローグ 才能

俺は小さな頃から誰にも認められず、蔑まれて生きて来た。


 理由はよく分かっている。


 才能がないからだ。


 才能がないせいで、親すら俺を蔑んで、疎んだ。


 だが、俺は才能がないと分かっていても、魔術師になるという夢を諦めきれなかった。


 才能がない分、周りの奴らより何倍も、何倍も努力して血反吐を吐いてきた。


 だか、それでも才能の差を覆すことは出来なかった。


 そのまま夢を追い続けた結果、挫折し親にも捨てられてしまった。


 それから、もう10年が経つ。

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