脳内倉庫
りょうま
仏 2017
顔を上げると、そこには
仏様がいらっしゃいました
ええ。そうです
蓮池を歩く、あの仏です
噂通りの悟り開いた何ともコメントしずらい
その表情ときたら
「懺悔というものを一度はしてみたい!」
といった謎の衝動に駆られます
困ったな
そんなつもりじゃなかったのに
そのような効力を兼ね備えた仏様は
落ち着いた唇を一度すぼめ
すっと呟きました
「会話しないことは責任の放棄です」
仏様は続けました
「いつも貴方は受け身です」
心にモクモクした何かを
投げれた気がします
「う、受け身なんかじゃありません。
あれこれ積極的に行動はしていますよ」
モクモク
「蜘蛛の糸を垂らされるのを
まだかまだかと待っているでしょうに」
仏様に後光が差しはじめました
「理由を肉付けすることだけは
お得意なようで」
煌びやかな金色の光が
仏様の背中を包み込み
辺りは真っ白になりました
目を開けると仏様はそこにはおらず
代わりに文庫本サイズくらいの
古びた書物が落ちており
そこにはこう書かれておりました
" NOT受注形式 "
あの夢は何だったのでしょうか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます