午前1時過ぎから2時間と少し
男「嬉しいことがあって眠れなくて、誰かに伝えたくて、真夜中なんだけどでも、でもあなたに連絡してみました。」
女「寝ようと思っていたら何やら着信が。明日は特別早起きの予定はない。急用かもしれないのでとりあえず着信にレスポンスを」
男の用件は女にとって特別嬉しいことではなかった。急用でもないことは電話が繋がった瞬間の声色で直感的にわかった。屈託なく喜ぶ男の様子から、相当の吉報が届いたらしいということを察する女。女の最近の日常は暗い話題が多かったこともあり、苦にならない話題だった。
男「…電話に出てくれてありがとうございました。夜中に、ごめん」
女「謝らなくていいよ、ほんとに良かったね。なんか最近いいことなかったから、なんだかすごく嬉しかったよ。連絡ありがと」
男「…そういうところが好きです。」
女「は?」
男「かわいいです、そゆとこ」
午前3時を過ぎたあたり
またね、という約束が交わされた後、電話は、切られた。
そのうちまた男から連絡が来るだろう。女はそう確信し、めんどくせーと呟いた唇に笑みをたたえて床に就いた。
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