第10話 一学期終了

数日後

だいぶ打ち解けた真美と圭人。

「もう、1週間終わりますね。あ、あのまた僕の部屋にきていただけますか?」

恥ずかしそうに尋ねる圭人。


「え、私でいいの?」

驚いた真美。

「はい!あ、あと、夏休みも良かったらでかけませんか…?」

「う、うん!行こう!夏休み中バイトあるから休みの日連絡するね!」

連絡先を交換する2人。


終業式後


み「あー、やっと実家帰れるー!!まみもめぐも夏休み中も遊んでよねー」


ま「あんた、すぐ彼氏のとこ行っちゃうくせにー。私は夏休み中はバイト入れたから休みの日ね」


め「私もバイトいれたー!でも、この前部屋一緒だった人といい感じでさー、夏休み中も会うことになったんだー」


いい感じかぁ。私らも会うことになったけど、いい感じとはまた違うな。

み「夏休み中に付き合っちゃう感じかぁ?!このこのー!」めぐをコズツみどり。


み「この後買い物行っちゃおうー!デート服デート服❤︎真美は?そう言う人いないの?」

ま「い、いなくはないけど…」

み・め「何ー!!??聞いてないぞー」

ま「と、友達になっただけ!いい感じでもなんでもないし!夏期講習もあるし、バイトあるし。もー、ほら!行くぞ!」

しどろもどろ。



その頃大学へ向かう佑介。

バス停


もう夏休みか。つまんねー女ばっかだったなぁ。つーか、最初がキョーレツ過ぎたな。しかし、あの桃華とか言うヤツ油断ならねぇ。


…まだ元カノさんのこと…

桃華が言っていたことを思い出す。


もう、なんとも思ってな… ハッ!

元カノとバッタリ!


「エ、エリ…」

「ゆうくん…」

気まずそうなエリ。そこへ彼氏が来る。

彼「あれ?あんた、確か一個下の…」

エ「行こう!」

彼の手を引いて歩き出そうとするエリ。

動かない彼氏。

彼「ちょっと、待て。お前、まさかまだエリのこと好きなわけじゃねーよな?俺ら大学卒業したら正式に結婚するんだ。エリが本気でお前のこと相手してたとでも思ってんの?何もしらないのか?ったく、ボンボンは幸せものだな」


ゆ「どーゆう意味だよ」怖い顔をする佑介。

ハァとため息をつくエリ

エ「もともと、捨てる前提で近づいた。あんたの傷ついた姿が見たかっただけよ」

急に態度を変えるエリ。見下したように佑介を見て、去って行く2人。

何も言えず立ち尽くす佑介。

なんだよそれ。わけわかんねえ。



真美サイド

買い物中

ま「あー。やばスマホ忘れた!先カラオケ行っててー!取って来る」

み「はーい!気をつけてー」

真美が慌てて走り、バスに乗る。


バスを降りる。

そこに佑介が立っていた。


「平佑介!なにしてんの?ぼーっとして」

様子がおかしい…。

「なんか、あったの?」覗き込む真美。

ドキッ。すごく傷ついた顔をしていた…


ハッ!とする佑介。

「なんだお前、何しに戻ってきた?」

顔を手で隠す。


「スマホ忘れちゃって…。…だから一緒にきて!」佑介を無理やり寮へ連れ込む真美。

「お、おい、俺は今から大学行くんだって!1人で取り行けるだろ!」


「だって…そんは顔してるヤツ置いていけない。」

逆に泣きそうな真美。

ガチャ。部屋に入る。

「なんで、お前が泣きそうなんだよ」

「私、結構傷ついてきたから。なんとなくわかる気持ちが… 落ち着くまで一緒にいる」


「俺は1人になりたい…」

「1人にはさせないし!絶対余計なこと考えるもん!それに、そんな顔誰かが見たら爽やかさんのイメージ崩れるよ」

意外と強引な真美。

1人になりたい気持ちもわかるけど、ほっとけない。

私もあの時、誰かにそばにいて欲しかったから…。


2人並んで座り無言の時間が過ぎる。

「…。なぁ、お前なんで友達少ねーの?」

「なにいきなり?…

んー、そうだなぁ。心を開く前に嫌われちゃうんだよねー。ガンガンきてくれる人には慣れやすいけど、自分からは言葉発するのキツくて。そうこうしてるうちに感じ悪いとか、暗いとか思われちゃうのかなぁ!目つき悪いし」

寂しそうに話す真美。


「なるほどね。まぁ、お前のことわかってくれるヤツがそばにいてくれればいーんじゃねーの?オレはお前いいヤツだと思うぜ。もともとすぐ悪く思う奴には心開かねーだろ!」

頭をポンポンしてきた佑介


顔を少し赤らめる真美

「直感でわかる!こいつとは仲良くなれなそうってね。大抵そういう時は悪口言う子が多いわ」

ドキドキを隠しながら平然を装う。

「だな。オレはもう大丈夫。ありがとな。

さ、帰るぞ」立ち上がる


「ね、ねえ!友達みんな卒業しちゃって、上部だけの友達しかいないなら、私が親友になってあげる!!」

顔を真っ赤にしながら大声をだす。


佑介の顔も少し赤くなる。

「相変わらず面白いヤツだな。了解。愛想笑い疲れたら、愚痴りにお前のとこ行くわ」

笑顔になる佑介。


その笑顔が見たかった。ふとそう思った真美。


バス停まで向かう2人。

「オレは次のバスだから。またな」

「うん。またね!」

バスに乗り手を振る真美。

それに応える佑介。


ブロロロ バスが発車する。

スマホを見るとめぐとみどりからのLINEがいっぱいきていた。急いで返す真美。


LINE

ごめん、ちょっと知り合いと話し込んじゃって


みどり

カラオケもうあと、1時間延長するぞー!


真美

ホント、ごめん!もうすぐ、着くから!


めぐ

もしかして、例のカレ❤︎?来たらじっくり聞かせてもらうわ。


真美

違うし!



友達へと進展した真美と佑介は

今後恋へと進展するのでしょうか。












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