第8話 真美の噂

来週からのお見合いにむけて今日から1週間は品定め時期。お泊りしなくていい週なのだ!



「おはよー。今日から1週間は自由だぁ」

みどりが伸びをしながら言う。


「あんたいつも自由だろ!」

真美が突っ込む。


「私は彼が校外だから、今週から外泊が許されるのよー!デートはできるけど、お泊りは禁止だったんだもん。みんなとは逆なのよ!」

ぷんぷんしてるみどり。


「あー、なるほどね。まだ、この法律についていけてないわ」

頭を抱える真美。



〜教室〜

あー、次どの子に声かけようかなー!

オレ、あの子に声かけたい!

さっそく始まった。


どーせ、誰にも選ばれないし。また、あいつと一緒なら…楽なのに。


放課後

ピロンッ

LINE

『お泊り行ってきまーす❤︎また明日ね!』


早っ!どんだけ急いでいくんだよ。

LINE

『遅刻すんなよー』


め「まーみー、買い物行かないー?門限ゆるい週なんだからストレス発散しようよー。

カラオケとかも行っちゃう?」

ノリノリのめぐ。


ま「行っちゃいますか!」

ルンルンで走り出す2人。


〜寮〜

ま「久しぶりに楽しかったー!春休みなんだかんだ忙しくて全然遊べなかったからね」


め「また行こうね。今度はみどりも一緒にさ」



部屋に戻る真美。

今日から1週間グダクダするぞー!

あ、やば。もうすぐ学力テストあるんだったー涙。


予習後ベッドに入る

なんか、静かだな。昨日まで…。

佑介を思い出す真美。



そして、1週間が過ぎ、やはり誰にも声をかけられることなく、札を渡された真美でした。



104号室。

あ、あいつの部屋の隣だ…。


ガチャ。「どーぞ」

普通な感じの人。

「お邪魔します…」


「適当に過ごしてください。僕は八代といいます。よろしくお願いします。僕は将来、新薬を研究する科学者になりたいと思っておりまして…どーのーこーのー。以下省略」


話長っ!いつまで続くこの自己紹介。かなり本気で相手探してるなこの人。


「あ、私は深瀬真美です。じゃ、寝ます!」

めんどくさー!いきなり何十分話すんだよ。


八代「…早いですね」


次の日もその次の日も自分の事ばかり話す八代。だんだん飽きてきた真美。

6日目とうとうキレる。

「うるせーな!もういいよお前の話は。聞き飽きたわ!あんたのどこにも魅力感じないわ!自分のことばっかりな人大っ嫌い」


目つきが変わる八代

「男みたいな女だな。体は女か確かめてやるよ」

どさっ!グイッ

真美を押し倒して服を無理やり脱がそうとする


ドガッ!ボゴッ!

大事なところを蹴られ顔をグーパンされた八代。半泣き。


「100万年早いんだよ。このゲス野郎。今度手出したらお前留年させるからな」

キレてる真美。


「ず、ずみまぜん」涙

「お前、今日と明日床で寝ろ!」


佑介の部屋


クククッ。笑いをこらえきれない佑介。

隣、あいつだったんだ。キレてるし、隣まで声聞こえるくらいでけー声なの気づいてねーな。


「どーしました?私おかしいですか?」

ガリ勉メガネちゃん


「いや、あんたじゃないから気にしないで」

笑いながら言う佑介。


そして、何クールか終えた頃、いつしか真美はキレキャラだと噂されるようなり、余計近寄りがたい印象を男子に与えたのでした。

また、学力テストの結果も98位と微妙な結果だった真美なのでした。



3ヶ月後

キレキャラだと噂が広まり、毎回選ばれるはずもなく、当てられた男子にビビられながら過ごし

期末テストの時期がやってきた。


問題集を見ながら歩く真美。

「よお。キレキャラさん」

頭をポンと叩かれた真美。


「はぁ?」見上げる真美。

「あー、佑介ちょうどいい所に!

ここわからなかったの。教えて」

あっさり。


歩きながら話す2人

「佑介さんって言え。年上だぞ。3ヶ月ぶりなのにあっさりしてんな!」

たしかに、3ヶ月ぶりだー。取り巻きが多くて話しかける気すらしなかったわ。

ま「今日は取り巻きいないの?」

ゆ「今日は、早めにでてきたからな。

流石に、いつもいつも愛想振りまくのも疲れる。お前こそ友達1号、2号は?」

ま「みどりはお泊りで遅刻ギリギリだな。めぐは体調不良で休むって」

ゆ「なるほどね。で、どこがわかんねーの?」


ま「ここなんだけど」

ゆ「あー、これはねどーのこーのでー」

…久しぶりのこの声。落ち着く。3ヶ月誰か指名した子いたのかな…。


朝早く学校へと歩く2人。

その様子を遠くから見ていた影が…。

「ふーん。女と2人でいるの珍しいな。平 佑介」




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