ソードシーカー

やる気のあるエビ

EP3-豪腕

3-0 プロローグ

 暗い夜の森……。

 本来、人も寄らない静寂だけしかないような場所が今日に限って騒がしい。

 鈍い音がどこからか響く。


「やめてくれ!俺達は本当に何も知らないんだ!」


 叫びながら男は助けを請う。

 マントの男は黙々と歩みを止めない。


「待ってくれ!命だけは助けてくれ!金か?金ならいくらでも出す!」


 男はそういって懐から金貨の入った袋を投げる。

 マントの男は刃の長い剣を取り出し、袋を真っ二つにする。


「悪いな、俺は金でもなければお前の命にも興味はねえ」

「じゃあなんで俺達を襲ったんだ!」

「ああん?んじゃなにか?を黙って見過ごせってのか?悪いがお断りだね、俺と出会う運命にした神を恨むんだな、じゃあな」

「う、うわぁぁぁぁぁぁ!」


 男は叫びながらマントの男に石を投げつけるが、無情な一撃が男の命を奪った。

 マントの男は盗賊の馬車を漁り、盗品を探っていく。そして、剣を手に取った。


「見つけた、だがこいつも外れか。まぁいい、次を当たろう」

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