死神と私

死神

プロローグ

中学2年の秋、私は今、自分の手首を刃物を持ちながらみつめていた。机のひきだしには遺書もある。つまり、死ぬ準備をしていたということだ。

いつも小学校でもそうだが、先生はいじめのことを取り合ってくれないのだ。この学校には、不登校の人は何人かいる。わたしもあわせて。学校にいた時はいつも後ろから指を刺され悪口を言われイタズラをされ暴力も振るわれていた。暴力は、中学校に入った時からだった。最初は私がトイレに行った時だが酷くなっていき終いにはトイレに呼び出されるようになってしまった。最終的には、このことが原因だが、大体は普段からのいじめが原因どった。一番傷ついたのが好きだった人からの悪口やからかいだった。

今日も学校へ行かず家で泣いていた。

「わたしのなにがいけなかったのかな。」

泣きながら私は一人でいじめられる理由をかんがえていた。次第に自分が考えることが死に関わる話になってきて死にたいと思っていたのがいつもだった。

でも、自然といじめた相手のかとを罵ったりとかはしなかった。いじめられる原因は自分にあると思ったからだ。かんがえればかんがえるほどつらくなった。今にも手首を刃物で傷つけそうな状態だった。クラスが変わり、いじめた相手たちがいない状態の教室であっても、進んでいきたいとは思いもしなかった。なぜなら、私は独りでいることに慣れてしまい、人と関わることが怖くなってしまったからだった。なぜこんな自分になってしまったのだろうか。だんだん自分を責めてしまう。「ごめん、お母さん、お父さん」。私は遂に耐えられず手首に刃物を突き立て力強く手首を切った。

血は流れている。想像を超える痛みが手首に来ているのに意識が途切れない。私はもう一度手首を傷つけた。さっきよりも強烈な痛みが手首にはしる。今度は何故か痛いというよりも気持ちいいという感覚の方が強かった。瞬間に意識が遠のいてくる。やっと死ねるんだ。私は少し喜んだが心は悲しかった。


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