⒋ 分目(4) 豹変
現代における厳しい環境下の元、髪へのダメージはごく自然のこと。
高校生になるぐらいの年が経つ頃には、平均してそれは目に見えるくらいの変化が起きるものであり――
環境の影響で変色した
「取り
「な、
「どうにも私は人の名前を覚えるのが、あまり得意では無いものでね」
(な、なるほど。目崎さんがこの男呼ばわりされていた理由が、
魔夜はそう思いながら、ここは苦笑いをして流れるようにその場を受け流していった。
「それで、私たちは
「すぐに分かるわ」
そうして二人が着いた場所はそこかしこに自動車が
「これはまた、
「んだオメェら、こんなところにいるってこたぁ、
何やら
相変わらずオシャレの
「ちょっと、
「え~なんすか、この可愛い子達は。私、嫉妬しちゃいます」
三人の登場は未予が
「なんとも個性的な三人ね」
「同感です」
これには魔夜も同様の反応をした。
「それじゃあ私は手を出さない訳だけど、あっちの
「大丈夫です。私の能力を持ってすれば、何人いようとたやすいことです」
「言ってくれるじゃない」
「ですがそれだけ危険な能力ですので、失礼ですが保呂草さん。私の視野から離れていて下さい」
「……そう。なら後ろで見物しているわ」
未予が下がると、それを聞いたそばかすの少女-紗枝が怒りを買った。
「おいおい、そこのメガネよぉ。テメェ、良い
どうも能力に自信があるみてぇだけど、こちとら命を
「……良いねぇ、その生きの良さ。消し
直後、魔夜の口調が
(へぇ、どうやらあれがメガネの本当の顔のようね。あの男がこれを知ったら、一体どんな反応するのかしら?ふふっ、面白いことになりそうじゃない)
突如豹変した魔夜の姿を見ても一切ブレないどころか、面白がる未予の姿がそこにはあった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます