第2話 新宿線のどこかに
そんな自転車は捨てて仕舞えば良いと思った。
僕が仕事帰りに新宿線のM駅を降りると、いつも彼女は錆び付いたママチャリで迎えに来てくれた。
前の彼氏から引っ越し祝いに貰った盗難自転車。
後ろにも前にも乗る気がおきなかった。
いつかどこかの駅に置き去りにしてやろうとずっと思っていた。
僕がそう言うと、彼女はケラケラ笑いながら、自転車のベルをチャリンと鳴らした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます