エピローグ

 こういう経緯で、俺の趣味を神々にやっと認めてもらったんだ。

 ゼウス達からの公認取得!


 俺はクロノスとともに、史実イベントを観光気分で見て回り、悲劇的な目に遭った人は、その人の意思次第で現代へ連れ帰る生活を送る。

 神田夫婦が先頭にたって、ペット牧場も穏やかに安定した運営できている。

 

 ミハイル達からトラブル解決の依頼があったり、駒姫達が過去から数名連れてこれたことや、アレクセイが姉達を救出する件もあるな。

 俺も数名連れてきたので、とても賑やかになった。


 ヘラは相変わらず色気を振りまき、ヒュッポリテがメイド状態になっている。

 エリニュスは俺と一緒に過去へ行っては、あちこちで負の感情を喰って満足している。ま、こうしていればデイモスが再び現れる時期も遠いことだろう。


 アレスは、俺達家族の訓練という名目で来ては、現代社会を歩いて楽しんでいる。アテナは、様々なスポーツ観戦が好きで、最近はいっぱしの評論家気取りだ。アルテミスはセレネーと一緒に来ては、ネサレテに離婚を勧めるというとんでもない女神になっている。

 ホント迷惑だよ、この神々は。


 ゼウスは相変わらずで、時折来ては面倒ごとを置いていく。

 他の国の神々とのネットワークを築くためにと、他国の神々が抱えるトラブルを俺に解決してこいと言うんだ。

 クロノスとテューポーンを連れてあちこちと奔走させられる俺はホントいい迷惑だ。

 テューポーンを使役するたびエキドナにも睨まれるしなぁ。


 あと羽田梨奈がうちの講師兼家政婦になったり、我が子達が神々による英才教育をうけ、超絶アスリートに育ったりと、俺の予想外のイベントも起きるのだが、それはまた別の話としよう。


 とりあえず、たまに面倒なことはあるけれど、趣味三昧の生活を、愛しいネサレテとベアトリーチェと共に幸せに送れるようになったんだ。




 史実上の美女や英雄と会い、文献では判らないリアルな史実を体験できるのはこの上なく楽しい。


 俺の話を聞いて興味を持った方は、機会があったら一緒に過去を旅しよう。


 但し……。


 ゼウスや他の神に見つかって面倒ごとを押しつけられるかもしれない。

 その覚悟はしておいてくれ。


 では!




  ―― 了 ――

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