マーガレット・ブルームの回想録(あるいは不死にいたる病)

千葉まりお

第1話 終末より

 地上に出現して以来、増えて、増えて、増えまくり、時に戦争という形で自主的に集団自殺してはまた増えまくっていた人類という変わった性質の猿は、何度かの核戦争と、大飢饉と、隕石の落下と、それから地震と、嵐と、竜巻と、火山の一斉大噴火によって今度は減って、減って、減りまくり、少しだけ増えてからまた減って、ついにはこの地上からほとんど絶滅したのだった。


 それが丁度今から600年くらい前の話。

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