第二章 Once in a Lifetime②
証言台に立たされているホールデン。後ろにある木製の
ここはクートヴァスが持てる最高の建築技術を
やがて奥の方にある
「これより開廷
そういうと裁判長は
「本日は、国王様、
裁判長が
ホールデンは以前、何かの祭りの時に演説していた王と
そんな不安がホールデンの内面をえぐっていると、静かに
「
しかし、ジャニスが着席してしばらくしても国王が入廷して来なかった。それぞれ
「お、お
「だ、
「こ、国王様、そのような格好で裁判所に行かれては!」
そんな衛兵の言葉が
その
目の前にいたのは
「
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!」
その
「
ホールデンは全力で逃げ回ったが、つまずき転んでしまう。
「や、やばいっ!」
「るおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
国王が狂気の勝ち
「こんスカ!!!!」
横合いから
国王はカウンターに近い一撃をうけゴロンゴロンと
国王を止めたのはジャニスであった。
「あんた皆様の前でなんばしとっとぉ!!」
今も激しく痙攣を起こす国王の所に行き、
その光景を
王妃は自分の
「勝手に
通常【国王】である者が勝手に
ダメージから復帰した王は
「
引き続きご乱心姿を衆目に
「おほほほ。皆様少々お待ちあそばせ」
ジャニスは口調を
数十分後。
「余がクートヴァス王国第57代目国王 ノア・フラワーズである」
が、
場内は
王当人はそんな事など全く意に
「え、えーそれでは皆様お
「大罪人ホールデン・ドハーティは死罪。城下中引き回しの上、
「ちょっとまてええええええ!?」
裁判長が
だが、それを聞いたホールデンは心の奥から
「うん? 何かね? そこのウジ虫やろ……ゲフンゲフン。おっと失礼罪人の害虫の
「い、いや、ちょっと待って下さいよ! 死罪? さすがにそれはあまりにも……」
ホールデンが手を挙げて抗議をすると、国王は
「ほう……申してみよ……」
その様子に
「死罪って
「では我が娘にした事は死罪に
国王の口角がヒクヒクと動き、手足が不自然に震える。
「ですよね普通? さすがにたったあんな事で死罪はおかしいですよ!」
その
「き、きしゃん!!! あんなことばいいよっとかああああああああああ! おいの
国王は口調を
そんな国王の
「た、確かに、さっきの言い方は完全にボクが悪かったです……け、けど死罪は
「しゃーしぃ! こんぼんくら!!」
ジャニスは2人のやり取りを見てため息を
「で、でも……」
「ばってんなんてもんは通じんばい!」
「だけど……」
「何度もいわしぇるな! ばってんなんてもんは通じんばい!」
「しかし……」
[
裁判長が
「
裁判長のその至極真っ当な物言いに2人はぐうの音もでなかった。
裁判長はそこから正規のやり方で裁定を改めて開始させた。
「被告人、ホールデン・ドハーティは先日、
裁判長は
「えっと内容に間違いはないんですが……アレは俺であって俺じゃないというか……」
あの行動をなんと説明していいのか計りかねていた。
「被告人ははっきりと発言して下さい。ここで
「僕がやりました」
ホールデンは一瞬で言い訳を止め、喰い気味で認める。自分でも良くわかっていない事を
そのリスクを負うのなら最初から認めてしまい、少しでもダメージを減らしたかったからである。
「裁判長君、ちょっといいかね?」
そこで静かに国王は声をあげた。
「国王様、なんでしょうか?」
「そこのゴミクズ……じゃなかった、被告人もこうやって罪を認めた訳なのだから、死罪は勘弁してやってはくれないだろうか?」
そもそも、死罪
「は、はぁ、わかりました」
裁判長も
「そこで、だ。裁判長君私の言う事に耳を貸すのだ」
次の瞬間、ノアは自分の
[俺の言葉は岩をも
《
その瞬間、裁判長の
「な、なんだ、今のスキルは……?」
国王らしくない
「
「えっ? 早くないか?」
ホールデンは思わず口に出してしまっていた。それもそうだろう。通常、判決は後2、3回裁判を重ねた後に出るもので、1回、それもこんな短い時間で判決が出るなど異例中の異例であろう。
しばしの間の後、裁判長が口を開く。
「被告、ホールデン・ドハーティに罰金100億ルードを命ずる」
「……うん? 気のせいかな……なんかよくわからない単位の金額を言ってなかったか?」
引き
ノアは引き続き、
「あの……僕の聞き
ホールデンは
裁判長は淡々と先程と同じ内容を口にする。
「被告、ホールデン・ドハーティに罰金100億ルードを命ずる」
「なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!」
ホールデンは力の限り
先程、ノアが使用したスキル《
そうして話は
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