4. ねじり飴

 ねじり飴、ご存知でしょうか?

 その名の通りねじってる飴です。きな粉がついています。歯にくっつきます。美味しいです。


 大した話じゃありませんが、私は駄菓子がとにかく好きでした。小学生の頃はお手伝いをすると50円貰えたので、それでいつも駄菓子を買っていました。

 ちなみに、小学校のときの文化祭で「将来の夢を粘土で作ろう」みたいなのがありまして、私はもちろん駄菓子屋さんにしました。箱をいくつも作って、駄菓子を沢山作って色を塗って箱の中にいれて…と、不器用なのでそんなに綺麗なものではありませんでしたが、頑張って作りました。

 話を戻すと、つまり私は駄菓子で成長したということです。

 たくさんのものの中から何かひとつ、今の自分に最善のものを選びとることや、どうすれば1つのものを長く楽しむことが出来るのかを学ぶこと、など、色々なことを考えさせられました。……今思えばね。


 たくさんある駄菓子の中で、特に私が選んでいたのがねじり飴。

 独特の食感と味と満足感。おそらくそれは、宝くじを当てた喜びの何100分かの1くらいのもの。結構嬉しいことです。

 でも、こんなに素敵な食べ物なのに、真っ直ぐではなく、ねじれてるんですよ。

 ほかの駄菓子は綺麗な四角だったり丸だったりするのに、ねじり飴はねじれてるんです。

 不思議ですよね。

 みんなと違うのに、色んなものに秀でてる。ねじり飴はねじり飴だけの強みがある。

 カッコイイと思いませんか?

 ねじり飴は私に、みんなと同じじゃなくていいんだと教えてくれてるのかもしれないと中学生くらいの時に気が付きました。

 同調圧力が当たり前みたいな現代ですけど、どうにかしてねじれたいですね。ひねくれるのではなく、ねじれてねじれて、自分だけの強みを手に入れたいものです。

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