第2話 その少女、閉じ込められる
私達は何処かへ運ばれている。
この荷台に乗ってからもう、4時間は過ぎようとしていた。案の定、4時間も乗っていれば用を足したくなるものが出てくるが、私達を攫った男達はそんな事を気にせず、何処かへと向かう。
これから、何が起こるのだろうか?
やっぱり、見捨てられた孤児は結局孤児院からも見捨てられる運命だったのか…。
あーあ…。
モリが私達に必要以上に話しかけずに距離を置いていた理由が分かったよ。モリは最初からこの取り引きをしていたんだなぁ…
これで、本当に『見捨てられた惨めな子』になっちゃった…
この人達は何なんだろうか…。
とにかく、お先真っ暗って事だけは確からしいが
目が覚めると、私達は鎖で手足を繋がれていて、牢屋に閉じ込められていた。牢屋の中は床が石で出来ているから冷たく、当たりはシーンと静まり返っている。
「ミン。セナ。起きてる?」
私は誰にも気付かなれないように、小声でそっと呼びかける。
んーっと、少し反応をしたセナだが、ミンは未だに寝ている。
「ねぇー起きて」
今度こそ、セナが目を覚ました。
セナは自分の状態、ここの状態を理解すると、一気にセナの目から涙が溢れてきた。
まずい、ここで泣かれては誰かに起きている事を気付かれてしまう。その前に何か作戦を考えたかったんだけど
「セナ…作戦立てたいから泣くのは我慢して」
注意深くセナに伝えると、「うん」と泣くのを我慢して首を縦に振った
「ミン起こして…」
セナはミンと距離が近かったから、ツンとミンを突いた。ミンは目を薄ら開ける。
「ここは…?」
ミンが私達に尋ねる
「捕まったと思うの、だから私達はここから逃げていの。そこ為に作戦を考えたいの…」
ミンは深く考えると
「うん。楽しそうだね。やってみよー」
と明るく答えた。
「ミン、気付かれてしまうとアレなので静かにして下さい…」
「はい…」
さて、これから、どうしようか。
まだ、私達は魔法が使えない。つまりは、ここから脱出するには作戦をちゃんと立てなければいけないという事だ。
今から作戦を立てようとした時
牢屋の前に3人の男が現れた
「お前ら起きたのか」
そのうちの1人が言うと、男達は牢屋の鍵を開け、私達の鎖を持ち牢屋の外へと出した。
そのまま、連れてこられたのは私達のようなまだ15に満たしていないような子供達が沢山集まった場所だった。人数は100人にもなるだろう。
ここで何が始まるのか…
そう思うと、寒気に襲われる気がして、自然に手が震え変な汗が出てくる。
冬寧!怯えているの?こんな事で?他にも色々あったでしょう。こんな事で怯えちゃダメ。しっかりしなさい。
自分で、自分を叱る。
けれど、この焦りは止まらない…
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