第64話 夜の川越ロマン。

 私は川越まつりは日中、直紀さんと歩奈さんんの対決に付き合いながらも食事を楽しんでいた。

 それ故に私は疲れているようで凄く嬉しかった、


 それから茉理さんや直紀さんと共に私は夜の川越まつりに楽しみながらどういう街なのか見ようと思った。


「ねぇ。直紀さん。」


「どうした?絵理奈ちゃん。」


「川越まつりを見てみると凄く山車が動いていて楽しいね。」


「あぁ、昼間はあまり山車が動いていないから大丈夫だが、夜になると山車が動いている状況は凄く感動的で幻想的に見えるんだよ。」


「そうだね。こういう風景を見ると凄く幻想的な状況が生まれるもん。」


 この山車を見ていると凄く幻想的で良い感情を抱くもん。

 故に私は直紀さんが山車を見ていると彼が思い出の場所がここなんだと思うと凄く納得した。


「で、エリぽん。私は凄く面白い内容を見させてくれて非常に嬉しかった。こういう場所を見ると私は死なない状況でもこういう旅を楽しませるのは凄く嬉しいと思う。」


「うん。彩海は凄く良い言葉を語ってくれて本当にありがとうね。」


「あぁ、私も死なない。だからどんなに苦しくても歩奈さんが私の腸内を掃除してくれることに凄く感謝しているんだ。」


「へぇ~。そうなんだ。という事は直紀さんも私の腸内を掃除している事になるね。」


 当然、私は直紀さんが体内掃除や洗腸している事を知っているよ。


 私は墓守女子の体内掃除はその体内の店を運営している人間だと思うと非常に嬉しく、凄くきれいな腸だと思うと非常に嬉しかった。


 人間のお腹の中で過ごす状況は普通ではありえない。

 けど、少子化の為の女子だけが不老不死や閉経が来ない墓守女子になっている状況を見ると凄く嬉しいような悲しいような状況だと思うと私は凄く複雑な状況だった。


 それから私は他の店に回りながら直紀さんや、歩奈さん。

 そして彩海や茉理さんに何か一緒にどこかお参りに行こうと思った。


「そういえば、川越には時の鐘があるらしくその鐘を聞けばかなり違ってくると思った。」


「そういえば、茉理さんは墓守女子だよね。」


「あぁ、私も墓守女子だ。だから私のお腹の中もこうしてずっと安心して過ごせる環境が整えられているんだ。」


「ふふっ。そうなんだね。墓守女子の遺伝子は女子だけに受け継がれる話は聞いた事があるが、それは本当なのかな。」


「あぁ、墓守女子は女子だけに受け継がれる。男性には受け継がれないし、そこの子供の相手が普通の女性なら当然、受け継ぐことはない。」


「ふふっ。そうだね。けど、私達は死なない体になったも墓守女子だけど、墓守女子から生まれた娘だけが墓守女子を継承するのも面白い話だね。」


「あぁ、私もそう思う。だから私や絵理奈ちゃん、彩海ちゃんはそういう不思議な遺伝子を持っている事は普通ではできない幸運が生まれる事が明白だと思う事を肝に銘じな。」


「うん。」


 私は墓守女子から生まれる女子は墓守女子になると思うと少し嬉しくも悲しくもあった。


 私が好きな雅日君も弟である柚弦も私より早く死ぬ事等わかりきっている。

 彼らが長生きしても私は墓守女子だから早く死ぬのが確実だと解っているだけで楽しいけど、少し不安も感じるからだ。


 そして私達墓守女子は死なないけど、自殺ができないからだだから仮死状態があっても死後硬直や腐敗は確実に起きない事は解りきっている。

 死なない恐怖は人権侵害になるのは当然なのは死ぬ権利を奪ってしまう事が何よりの理由じゃないかと私は思う。


 それは同時に被害者が死刑にしないと被害者遺族の人権が守れない状況を生み出しているのだと私は感じる。

 欧州では死刑廃止が増えているが、反EU政党は寧ろ死刑復活を望んでいる。


 それがどういう意味なのか考えながら死なない恐怖は事実上、死刑や死を奪われた囚人と同意義なのだと私は感じた。

 つまり、私は生かされた神様や仏様であると同時に死ぬことができない囚人と同じ状況だと思っている。


 それは朽ちる事が出来ない肉体を持った私は、この肉体から抜けたら別の魂が私の体を支配するだろうと思うと、少し恐怖を持ちながら、こんな状況は本当に良いのか悩んでいた。


 生きる恐怖や死ぬ恐怖、それは死を奪われた私や彩海、茉理さんがそういう遺伝子を持っているとすれば間違いなくそうなのだと感じた。

 同時に直紀さんや柚弦、歩奈さんは墓守女子補助人だから死ぬ事はないが、普通の人間よりは死ぬのが遅くなる事は私にも理解できたからそれはそれで辛いと思った。


「ねぇ、絵理奈。何を考えているの?」


「えっ。私は別に…。でも、私は確かに死ぬことができない状況に少し恐怖を抱いたのは何気に納得できるの。」


「そうか。でも、今日は喜多院で休んで明日は海老名に帰りって君の弟君に川越土産を渡しなよ。」


「うん。」


 私はこんなつらい状況でも茉理さんが凄く嬉しい顔で話している様子を見ると凄く安心し、彼女が社会を和ませる状況を生み出す理由が分かった気がした。

 だから、私はそれを受けいれて今日は喜多院で休憩し、明日に備えた。

 それから翌日…、


「おはよう。」


 とあいさつしこれから私は川越から海老名に変える準備をし、後で柚弦に報告しようと思った。

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