第57話 川越巡り

 小江丼こえどんと太麵やきそば御膳を食べ終わった私達はこれから川越の街を散策し、この街の様子を巡る事にした。

 まず、時の鐘を見る為に私はそこまで向かった。


「ねぇ、直紀さん。ここが時の鐘だよね。」


 私はこの鐘が何時の時代から在ったのだと思うと非常に気になる位だった。

 直紀さんは、この鐘を見て余裕ある笑みをしながら…、


「あぁ、合っているよ。ここで時の鐘を鳴らすと大きな幸運が来ると言われているからな。」


「そうなんだ…。」


 私は直紀さんの言う通り、この時の金を見ると意外と大きな金で確かにカメラマンも多くいる状況だと感じた。


 けど、この鐘を見た私は意外と江戸時代からこの様な高台の鐘があるのかなと少し想像し、本当にこれが江戸みたいな感じなのかと思った。

 はたしてこの話が本当なのだろうか…、


「絵里奈ちゃん。あんまり見取れない方が良いぞ。」


「うん。この鐘が凄くて見とれてしまっただけだから気にしなくても良いよ。」


「そうか。でも、見取れると観光客にぶつかって交通事故に巻き込まれるから気を付けろと言いたかっただけだ。


「ふ~ん。そうなんだ。」


「あぁ、そうだ。でも、お前がこんな事を言えるなんて凄く嬉しかったよ。」


 私はこうして時の鐘を見ておく事により、これから他の神社仏閣を見ておく事でそれを堪能しようと感じた。


「直紀さん。」


「絵里奈ちゃん。あんたは表情が変わったけど、大丈夫か。」


「うん。大丈夫だよ。」


 私はこれから川越の街を巡る事でこれから楽しい川越散策をしようと思った。


「だから、一緒に楽しんでいこう。直紀さん。」


「あぁ、絵里奈ちゃんの笑顔が凄く嬉しく感じるよ。」


 私はそう思いながら、直紀さんに笑顔を見せた。


「エリぽん。アンタの笑顔は凄く嬉しくて輝いているよ。」


「そうか。なら良かった。彩海。」


「うん。」


 私は彩海や直紀さんの為にも他の街を散策しようと感じ、これから私は本当の意味で川越の街めぐりをしようと思った。

 私はこれから金を巡った後、北員に向かう事にした。


「ねぇ。典紀さん。私は喜多院で何かお祈りしたいな。」


「あぁ、喜多院は立派なお寺だよこういう。それに俺はロシア留学をする前は川越に住んでいたからこの街でどうやって楽しもうかと感じていたんだ。」


「ふぅ~。そうなんだ~。」


 直紀さんが私と出会う前はここで過ごしていた事は驚きだった。

 でも、彼は確かに古いものを重んじる姿勢で寺や川越の街並みを異様に気にするのは当然といえるのは分かってきた気がする。

 だから私はこの街が凄く綺麗にする事で大きな観光地になる事は間違いないと実感し、この街の様子を観覧した。


「でも直紀さん。川越の街は徒歩で楽しめさせる街にする事が非常に大事だから自動車や自転車を規制させるロードプライシングを導入したいんだね。」


「あぁ、そうだよ。そうなれば鉄道とバスだけで移動できるし、市民を除いて連雀町から北の地域は規制する事であるきやすい街になれるんだ。」


「そうか。でも、確かにこういう古い町並みは規制する事は非常に大事だと思うよ。ましてや川越市街地はそこまで広くないから意外と楽に移動できるかもね。」


「ふふっ。本当に絵里奈ちゃんは賢いね。まるで頭や腸の2つの脳機能がある様に凄く賢いんだね。」


「うん。本当にそれは嬉しいよ。だから、私は賢い人間になって、モーダルシフトを考えていかねばならないと思うようになるな。ふふっ。」


 私は川越の街を歩きやすい街並みにしなければいけないと感じ、ロードプライシングは自動車や自転車に対象にする事で歩行者や足が悪い人には優しい街になると私は感じた。


 すると…、


「おぉ、直紀さん。久しぶり。」


「あぁ、茉理まつりか。お前は本当に女子高生の姿で殆ど、変わっていないな。」


「勿論。私だって墓守女子だし、東武鉄道の電気工事の仕事をしているから余計にそう思う。しかし、電気工事しているおじさんからは凄く年を取らずに生きているのは凄いねと言われるよ。」


「そうか。でも、お前はOLの服になっても顔や体は相変わらず、女子高生なのはやはり老いが止まった影響でそうなっているんだな。」


「うん。そうだね。で、私は川越の喜多院の住職の墓守女子だよ。体内葬を行う時は仕事を休むことを義務付けられている分、墓守女子はそこまで厳しくなく、労働しやすいけど、その分、若い男性の過労死や加重労働が激増したのは事実だ。」


茉理まつりさん。それは、どういう事…なの…。」


 私は彼女の意見にははっきり言って良く解らない内容だったので始めは驚いたが、良く考えると墓守女子は神聖な存在で大事にされる存在になった一方で、男性の老いや過労死や自殺の激増が国内外で急激に増加している話を聞いた。


 私はその話を聞いて驚いたが、確かに墓守女子で人手が居なくなると急に増えるのは分かるけど、根本的な問題は資本主義じゃないかと私は思うのは当然だと感じた…。


 因みに墓守女子はどんなに辛い思いをしても借金しても自殺や自分の身体を気付つける行為は絶対に出来ない。


 だから仮に辛い思いをしても自殺出来ないが故に、生き地獄になる墓守女子が増えているのは納得した。

 でも、茉理まつりさんはOLなのに女子高生の顔をしている様子を見ると私は少し嬉しくなってニコっと微笑んだ。


 彼女は可愛いなぁ…。


 といいながら私は彼女の顔を見て凄く嬉しいと感じた。

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