第43話 少女は、乾麺調理を行う。調理編。

 どうしてウーで私達、墓守女子の特集するの?

 幾ら、私達が死ななくてもそれはないでしょ。


 この手のオカルト雑誌ではたまに墓守女子の特集が行われるけど、何で私達が死なないとか、女子高生のお腹の中は墓場とか凄く恥ずかしい内容を特集するのだろう。


 私はそれで非常に恥ずかしい思いをしながら、これは本当に良いのか考えていた。


 けど、彩海あやみが…、


「エリぽん。別にそれを気にしちゃいけないと思うよ。」


「そうか。私達は確かに墓守女子でいたいとなった男性の身体を埋葬し、新たな卵子に変える事で閉経などを失わせているんだな。何か、そう思うと私達のお墓の在り方が変わってきて、凄く嫌な感じがしちゃうんだよね。」


「そう?でも、私と彩海あやみは凄く良い関係だからこそ、それをバネにして生きてゆこうね。」


「うん。」


 私と彩海あやみは互いに墓守女子だから理解出来る事はあるのは当然だ。

 寧ろ、墓守女子じゃないと理解できない事もこの世には沢山ある。


 何故なら、私達のお腹の中にお墓が出来た以上、身体は葬儀に使われ、神聖な身体として大事にされる。

 しかし、私達の身体は神聖な身体として大事にされる一方、私は老い、死、閉経などを奪われた状態でどうやって生きてゆけるのかと悩んだ時も結構、あった。

 故に自殺未遂する墓守女子も多いが、自殺した墓守女子は一人もいない。

 それは自殺行為が出来ない身体に彼女達はされているからだ。

 故に、私は墓守女子になった事は死ぬ事も閉経が収まる事もないと覚悟した。

 例え、経済的に苦しくても、死ぬことが奪われた以上、強く生きて行けなばならないと。


「で、姉ちゃん。早く、3人分のラーメンを作ろうよ。」


柚弦ゆずる。早速やろうね。」


「うん。」


 私は柚弦ゆずるに言われたからこれから乾麺を3人分の水で入れられるタッパーで入れ、10分位、水に漬けて面に水分を含ませた。

 その時、使用された水は『北アルプスの天然水』の2リットルの一部を使用したからだ。


 そして、乾麺を水に戻している最中、飛魚汁あごだしを3人分、水に漬けて鍋で温めながら、角煮、ナルト、メンマ、そして半熟卵を3個分茹でながら、私達は麺を入れる準備をした。

 *********

 そして10分が経ち…、


…ピピッ、ピピッ、ピピピッ。


 ようやく、麺が水に戻ったのでそれを柚弦ゆずるに任せながら私は、飛魚汁あごだしの作業に取り掛かろうとした。

 故に柚弦ゆずるに任せようとした。


柚弦ゆずる。10分経ったからこれから、麺の水を切って…。」


「了解。長く水に漬けると麺が伸びるからでしょ。」


「うん、そうだよ。ラーメンは早く水切らないと美味しくないからね。」


 私は柚弦ゆずるに麺の水切りを頼みながら、これから3人分の飛魚汁あごだしを入れて、更に水を400mℓを入れた。

 同時にこれから麺を茹でる鍋も用意しており、強火で茹でると伸びるのが早くなるので、弱火にしながら、水を入れてじっくりと面を茹でる事にした。


「エリぽん。これで良いよね?」


「うん、これで飛魚汁あごだしが十分に味わえるから。それで私はこれから麺を茹でる準備するから待っててね。」


「了解。」


 そして、鍋に水を少しつぎ足して、それから麺を入れて1分間、茹で水洗いした後、飛魚汁あごだしの入った鍋に入れて少し茹でた。

 そして、飛魚汁あごだしラーメンが完成して、私達はこんなラーメンあると感じた。


「凄いね。絵里奈ちゃん。飛魚汁あごだしラーメンが出来て凄く良い感じで綺麗だね。」


「そうか。私は結構調理して、新しい料理を作ろうとしているだけだよ。別に私はそれで良いと思っているし、この味をさっそく楽しもう。」


「うん。」


 私達3人はこれから飛魚汁あごだしラーメンを頂いた。


 そして…、


「凄い、ラーメンが適度に硬く、あっさりした味に私は凄い旨味を感じる。」


「うん、あっさりしていて硬い麺で噛み応えがある。」


「やっぱり、このラーメンは凄く美味しさを感じれる。飛魚汁あごだしだからこんなにあっさり、美味しく出来るかも。」


 私はその味に悩みも吹き飛んで、ほっとしたので私達の心は温まった。

 そして飛魚汁あごだしの汁から出たラーメンには暖かく、あっさりした味に私達は又食べたいと思った。

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