エピローグ

あの事件から三年、私達はそれぞれの道を進んだ。

 バドさんは、女王様とアンジェロ王国の再構築をする為に帰った。たまに五艦に遊びにくるけど。

 お父様は、刑が軽かったから釈放され、今は本部の情報操作役になってる。月一で会っているけど、楽しいみたい。

 佐藤さん、アリスさんは裁判の結果、もう一生釈放されないくらい重い罰を受けた。だからこの2人とは会ってない。

 ただ、この2人は裁判の間ずっと黙秘してたんじゃなくて『黒幕がいる』って言ってた。その黒幕さんの事は、MEAだけじゃなく、バドさんたちのほうでも調べてくれてる。まだ何もわかってはいないけど、この事件が終わりに近づいてることは確かだよね。

 そして、ワタルくんは…。

「そら、魔法犯罪が起こったから現場に急行してほしいって。行ける?」

「うん、行けるよ。」

 ワタルくんは、昇進の話もあったらしいけど、それを断った。今は五艦ですぐに動ける捜査員の役目をしてる。

 私と、コンビを組んで。

「じゃあ、行こうか。」

 三年経った今、私も魔導を使えるようになった。たまに失敗

もするけど、そこはワタルくんがサポートしてくれる。だから、思いっきりやれる。

 もう、昔の臆病で怖がりな私は、なくなったとは言えない。でも、ワタルくんと一緒なら、頑張れる。そんな自信を、ワタルくんがくれたんだ。

「今日もよろしく。最高のパートナー!」

「こちらこそ、よろしくね!」

 いつも、こんな風に現場に行く。

 私達のこれからは、始まったばかりだから。

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