詩片

明日原 藍

秋雨

秋雨の降る

 

 秋雨の降る

 湿った落ち葉を踏み締めて

 草に服を濡らされる

 空は夕のように暗く

 雲はずしりと重たい


 秋雨の降る

 一人道を歩く

 冷たい風は肌を打ち

 傘をさしていても

 雨が耳から染み入るような

 

 秋雨の降る

 寒さに震えながら

 ただ木枯らしが葉を落とすように

 取り留めもなく

 言葉を紡ぐ

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