第6話 電子社会のなせる業
私はこれを携帯で書いている
家であればパソコンで
私は趣味で作詞作曲をして
ニコニコ動画に投稿してる
作詞も携帯
またはパソコン
ごく希に手書き
私は趣味で数人の友人と
youtubeで様々な動画を作って投稿している
映像編集はもちろん
パソコンで
字幕もパソコンでつける
私は学生時代から歴史が好きだ
こないだふと買ってしまった
歴史検定なるものの問題集
これを解いてる時に
事件に気づく
記述問題が書けないのだ
問題の答えがわからないわけではない
答えはわかっているのだが
答えとなる文章を構成するにあたって
文字が書けないのだ
例えば
「脚癖が悪い」
携帯ならひらがなで打って変換
だが
これを何も見ずに
手書きで書けるだろうか
学生時代に書けた字たちが
急に遠くなったように感じた
我々は読めればいいのだ
そうすれば
電子媒体で変換して
見覚えのある字を
選べばいい
電子社会に身を置いて
私の脳は衰えた
暗記などしなくても
わからなければ
携帯から検索すれば
答えがわかる世界になった
覚えるべきは検索の仕方
これさえわかっていればいい
人は情報を覚える必要がなくなっている
故に私は
これが常識化していくのが恐ろしく思える
人の脳は便利になるのと
同時に退化を始めてるのである
私はこれを携帯で書いている
私のメモ帳から
携帯のメモ帳に写して書いている
改めて私は
人の手から生み出されるものに
美しさを見た
年賀状に一言添える
まずはそこからどうだろう
まぁ送る人がいなければ
どうしようもないけども
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