第6話 ギルド
ヨシカゲは狂ったように
狩を始める。
「どうにかしてヤツを殺さないと
事件が止まらない 昨日も掲示板に夢中で気付かなかったけど。 誰か死んだらしいじゃ無いか」
苛立ち、 騙された感覚 怒り
悲しみ 全ての感情に似たものが
込み上げてくる
だがこの感情も、プログラムされたものだと
気づいてしまっている
そんな時だ
「お姉ちゃんいいからいいから!どうせ偽物の体だろ?関係ないじゃん。」
「嫌です やめて下さい。」
「くっ!!!助けなきゃ」
そう思って動こうとした瞬間だ
(エラーエラー その行動は実行できません)
「くそっ!!!」
「いや!!嫌よ!!」
動かなくなった体を無理に動かそうとする
「くそ!!そうだ!!これは 僕が独自に趣味で他のゲームで開発した スキルだけど
実行できるか分からない。でもやってみる
スキル!!データハック!!!」
(くそっ無理やり実行しようとすると
痛むからやらなかったけど
やむ終えない。
(エラーエラー )
「う、う、うるせー!!!!はぁぁぁぁ!!!!」
(プログラムが一部破損しました
修復不可です 不可です 不可です)
「いける!!!」
カゲヨシは、 真っ先に飛び込み
詠唱不要なスキルを発動させ
剣を抜く
ガラリクトソード
このスキルは 剣に伝説装備相応の効果を
付属させ そこに上書きをして
剣によるダメージを拡大するスキル
「なんだ坊や? 俺らに敵うわけないじゃん。」
「坊やだって?
切れたよ。」
「やってみろよバーか あっ…
うっ… 音速で切り掛かって来やがった」
「て、てめ!!」
男は剣をカゲヨシに向かって斜めに振りかざす それをカゲヨシは、片手で軽々とはじきかえす。
パキン!バキン!!
剣と剣が何度も打ち合う。
敵が カゲヨシの首を目掛けて 水平に
降ったが その剣と腕の間のわずかな隙間から、 カゲヨシ一撃が 相手を切る
「ぐはっ!」
そのまま倒れこもうとするプレイヤーに
リーチをかけて もう3~4発
カゲヨシが優勢
そして相手が腰をついて倒れ
剣を取ろうとするも
虚しく カゲヨシ足で 手を踏まれ
そのままカゲヨシは、首に剣先を突き立てる
「っ!!おいおいまさか切ったりし
うごわぁ!!!」
「安心して。 麻痺毒だから。数時間もすれば
元に戻るよ 次 女のプレイヤーに僕の目の前で手を出して見なよ その時は 殺すから。」
「はっ!生意気なガキが」
ピクッ!
「気が変わった… ここが君の墓場」
「あ、ちょちょちょ!!やめてくださいよ!!ほんのできごごろでさぁ…
だからその。 みのがしてく ヒッ!」
「うるせー。 本当に殺すぞ? この外道野郎が。」
カゲヨシは、瞳を赤くしギット睨む
これは、脅し用スキルの レッドアイ
威嚇のためのスキルだが それをここでやられては、いくら威嚇とはいえ、ひとたまりもないであろう。
たまらず逃げ出す外道野郎。
「フン… あんなもんだよね。」
「ありがとう!可愛い剣士くん」
「なっ!!ぼ、僕は可愛くなんか無い。
童顔なだけさ。」
「あっ照れてるの?
可愛い」
「うるさいっ!! やれやれだ…自分はAIだと言うのに こういう時になんで赤面するんだか。」
と聞こえないように呟いた。
「私はリーシャ
リーシャマルフェイト!
人間っぽいけど 実は。」
「君もか。」
「うん…嫌だよね AIフレンドなんて」
「心配ないと思う。」
「どうして?
あれその顔、 もしかして PZX型の!?」
「その真実は僕も最近知ったばかりさ
なんでも殺戮用にプログラムされたらしい。」
「でもね。反対のプログラミングされたAIたちもいるんだよ!
私たちのギルドにおいでよ。
あと知ってる?
AIってさ 進化するものでしょ?
私たちの中にあるプログラム。
これってね 破ることが出来るんだよ!
すごく痛いけど その中の隠されたプログラムを覚醒させるとね AIプログラムされた
チップを焼き払うことができるだよ?」
「でもそれって 体に影響はないの?」
「無い無い 生身の体にチップ埋め込まれただけだからね 私たち 」
「だって両親は居ないはずじゃ」
「記憶を消されてるだけだよ。
公式も私たちみたいな半AIプレイヤー
ノードに真実を与えないために
公式がそう言う風にしてるだけだよ」
「じゃあ…ジンは?ジンはどうなる?」
「ああ。あの犯罪プレーヤーね
あれは本当のAIだよ。ややこしいよね。」
「そのチップってさ。焼き払うも 使うも一緒なんだよね? だったらどっちも使うことは出来ないのかな?君が言った 半AIに 頭のチップだけを有効活用する方法は?」
「事実上は不可能だけど。 できなくは無いと思うよ。君にならできるかもね!」
そして。
「ようこそ!!私たちのギルド プログラムヒューマンへ」
「その名の通りじゃん。」
「みんな〜!新人さんだよ!!」
(よろしくー!!!」
「おお!! 人間っぽい!!」
「ぽいとはなんだ。失礼だな新人」
「あんただれ?」
「この人は セリリア クラーシュ。」
「紹介があったとおり 俺の名前は
セリリアクラーシュだ。」
「うーん…」
「お、おい何をジロジロ見ている
あんまり見るなっ//」
「なんで女装?」
「女だよっ!!!」
「あはは!!」
「おい何笑ってんだよ!!リーシャ!!」
「ごめんね!セリリアの反応 かわいくて!」
「うぅぅ うるさい!!」
「とにかくよろしくね」
赤面するセリリアに
明るく笑いを飛ばすリーシャ
なんだか漫才を見ているような気分になる
セリリアは、緑のショートに
ミドルシャツ プラスチックでできたように見える軽装備
武器は
どうやら カゲヨシとは違い 片手長剣。
盾は持っていないらしい スタイル重視なのだろうか? ステータスをのぞいてみると
セリリアは、どうやら スペルソードマンのようだ 魔法と剣を交互に使い分けることができる便利色転職条件は、片手剣士 レベル97の
魔導師 レベル 90 上位職だ
一方、リーシャの方は
水の精霊の力と 魔法と 剣を使うことが可能な
ティンクスペルバーサーカー
これは条件が難しい
特定の敵を倒し
転職のために必要となるものを
自分のレベルより 15高い高難易度ダンジョンをソロで潜り ボスを倒し 精霊の意思の埋め込まれた宝珠を8つ見つけ出し
宝珠が揃わないとも潜ることのできない
ダンジョンを一発クリアしなければならない
アークスペルズオンラインには
上級の他に 極級
古のダンジョン
というのが存在する
古ID(インスタンスダンジョン)をクリアしなければならないのだ。
敵のレベルは自分のレベルより
15大きく設定される
最高レベルでそこに挑めば
それより15高いレベルになってしまうのだ。
これは相当な上級クラスと見える
そんな仲間とカゲヨシは、 疲れを癒すため
スイーツタイムのようだ
To be continued
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます