第47話 エレファントマン
当時映画で「エレファントマン」が上映されていた。
見世物小屋で暮らす、せむし男の悲しい物語だ。
森はこの映画を見て、僕を指さし「エレファントマンだ」と言った。
「もう少し頭を叩き、大きくして猫背になればエレファントマンだよ。」と言って執拗に絡んで来た。
僕は映画を見ていないし、森の言っている意味が分からなかった。気になるので一人でエレファントマンを観に行った。
僕は映画を見て驚き、エレファントマンのひたむきさに感動して泣いた。
森は中途半端に頭が良く、人を小ばかにする悪い癖がある。
映画を見た事を森に言い「お前の言う通り、確かに俺はエレファントマンだ。特にハートが。お前も少しエレファントマンのハートを見習った方が良いぞ」と言ってやった。
障害を持つ人の痛みは、健常者には死んでも分からないだろう。
森は「何を偉そうに」と言ってプイとそっぽを向いた。
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