第27話 エピローグ
梅雨も終わり、夏がやって来るという日に、ベリル王国は盛大に盛り上がっていた。
それというのも、女王シェルナリアの結婚式だからである。
王都のあちこちに花が飾られ、辺りは祝いのムードに包まれている。
そんな王都で一際花がたくさん飾られてある、ステンドグラスが特徴の教会で結婚式は行われた。
参加者の中にはルービィア王国の新国王を一目見ようと企む人もおり、予想以上の人数が集まってしまった。
しかし、教会に入れたのは関係者のみ、だったが。
「新郎、アルベルト・ルービィアは新婦シェルナリアを一生愛する事を誓いますか?」
「誓います」
「新婦、シェルナリア・ベリルは新郎アルベルトを一生愛する事を誓いますか?」
「誓います」
「では、誓いのキスを」
アルベルトが緊張した面持ちでシェルナリアのベールをあげる。
「シェリー、愛してるよ」
「ええ、私も」
アルベルトはシェルナリアが同意するのと同時にその妖艶な唇にキスを落とした。
☆★☆
ベリル王国において、女王シェルナリアとその夫アルベルトの事を知らない者はいない。
女王シェルナリアは次々と新しい政策を打ち出し、国をより豊かにした。
夫アルベルトもシェルナリアを支え、時にアドバイスを欠かさず、国の政策もシェルナリアと共に手掛けた。
その功績は今でも称えられ、物語や劇として語り継がれている。
また、その夫婦仲はとても良く、3男5女をもうけ、子宝にも恵まれた。
子供達も自分の出来る全ての事をやり、ベリル王国に貢献した。
後に、その子供達の自由な生涯に、『世界一のびのびと育てる事の出来る国』第1位を取り続けているという。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます